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当面は自然農法と慣行農法の両刀遣い [自然農法:総論]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事(下記)をご覧ください。
 「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

(2017年11月19日)
 「たんじゅん農」に出会ってから、これに段々とはまってしまったのだが、全部を一度に行うとなると、最悪全滅という憂き目に遭いかねない。
 そこで、基本的に2枚ある畑のうち須賀前の畑で「たんじゅん農」の実験を継続して行い、自宅前の畑は慣行農法でいくということで今冬の野菜栽培を始めたところである。
 なお、冬野菜に先行して須賀前の畑で夏野菜をトマトだけ無肥料で試験栽培した。その結果はまずまずの成績であったが、残留肥料がどれだけかはあったろうから、評価は来年以降にしか下せない。冬野菜(一部はトマト跡)についても、現在、順調に成育しており、一部で収穫が始まったが、同様である。ただ言えることは、どちらも虫害は従前どおり発生しており、「たんじゅん農」が目指すところの健全な土壌細菌叢がいまだ出来ていないことは確かだ。

 さて、自宅前の畑の夏野菜をどうするかである。将来的には「たんじゅん農」へ持っていきたいから、来春には連作できるように畝位置の修正を行うこととしたい。
 そして、3回に分けて時差栽培するキュウリ、2回に分けて時差栽培する十六豆(いずれも各回1畝ずつの栽培)の一部を「たんじゅん農」にのっとって無肥料連作栽培に取り組みたい。
 里芋(連作を嫌い4年空けよと言われる)については、3畝の栽培であり、大幅な収穫減があっても自家消費分ぐらいは採れようから、無肥料で連作して「たんじゅん農」でいくことにする。
 ピーマン、トマト(接木苗)、夏大根・夏キャベツ、チマサンチュ、枝豆、ニンニク(いずれも各1畝ずつの栽培)については、後日の検討とするが、気持ちは「たんじゅん農」に傾いている。
 また、昨年に試験栽培したトウモロコシ、これは残骸を「高炭素素材」として利用することを主目的とするから、これを空いているスペースや果樹苗を植えた場所で栽培し、もちろん「たんじゅん農」によることとする。

 夏野菜が終われば、冬野菜の作付けとなる。自宅前の畑では、ホウレンソウと小松菜を2回に分けて各1畝を時差栽培しているし、他に菊菜、カブ、ビタミン大根(須賀前でも1畝栽培)を1畝ずつ栽培している。
 これらは、今季、施肥しての慣行農法によったが、来年どうするかは後日の検討とする。

 ところで、当地特産の「徳田ねぎ」、うちではヤーコンに次いで栽培面積が大きい作物だが、これは無農薬で、有機肥料による連作しての慣行農法でもって十分に優良品ができており、2枚の畑で半々の栽培とし、どちらも複数畝を作付けしているが、品質を低下させないよう、当面、慣行農法によることとする。
 これは、「たんじゅん農」の基本は、土づくりを行った後は土壌細菌叢を乱さないことに主眼を置いているのに対して、「徳田ねぎ」の場合は何度も土寄せして高畝とせざるを得ないし、収獲時に畝を完全に崩さざるを得ず、土壌細菌叢を完璧に乱してしまうからである。
 もっとも、河名秀郎著「ほんとの野菜は緑が薄い」で、無肥料「自然栽培」を勧めておられるが、これによれば「積極的に耕す」となっており、真逆である。
 少々面食らうが、どちらの農法も一理あり、迷わされるところである。
 ついでながら、「ほんとの野菜は緑が薄い」は、「徳田ねぎ」の栽培を通して思うに、間違いないであろう。当地で市場に出回る「徳田ねぎ」の葉の色は濃い。窒素分の多い化学肥料を最後の追肥で少々多めに与えると色が濃くなるうえに葉折れが少なくなり商品価値が高まるのである。それに対して、うちは、施肥は最初の1回だけとし、有機肥料主体(ただし、今年は試験的に須賀前の畑だけ石灰窒素を少々投入)としており、施肥量も控えている。よって、葉折れが若干目立ち、他の農家より色が薄くて商品価値は落ちるが、甘くて柔らかいネギができるのである。大半を贈答品として遠方へ送ったり、当店のお客様に差し上げるのだが、好評を博している。うちの「徳田ねぎ」は小生の唯一の自信作である。
 大成功している作物は、どうしても栽培法が保守的にならざるを得ない。“今のままでいいじゃないか”となってしまうのである。幸い、ネギ畝には大して雑草も生えないし、施肥も畝間に少々ばら撒くだけで簡単に済ませられるから、なおさらである。自然農法を取り入れて成功したとしても、少々の肥料代が浮くのは確かだが、はたして今以上に美味しいネギになるかどうか、葉折れが目立つようになりはしないか、そうしたことを考えると、農法を変えることに躊躇せざるを得ないのである。
<2018年夏野菜>
(5月29日)
 当地特産の「徳田ねぎ」は、4月22日にネギ苗を仮伏せし、5月22日に施肥して土寄せを行った。これは慣行農法でいくことし、梅雨明け後に行う本伏せも施肥しての栽培とする。
 それ以外の夏栽培物は全て無肥料での作付けとすることで進行中である。
(11月8日)
 夏野菜について、無肥料でどうだったかの判定は、今年はできない。残留肥料があることと、今夏の異常な高温とけっこう長かった旱魃の影響も考えられるからだ。
 冬野菜・春野菜については、当初考えたようにネギは慣行農法、その他は無肥料栽培でいくこととしたが、若干変えた作物がある。
 ハクサイは肥料を欲しがり、ポット苗の場合、無肥料の土には根が伸びていかない恐れがあるとのことで、ハクサイ2列のうちポット苗を植える畝には牛糞堆肥を少々入れ、定植穴にも少々牛糞堆肥を入れることとした。そして、直播栽培の列は無肥料とし、比較実験を試みた。しかし、初期の段階で虫食いがひどく、直播の列から頻繁に移植したり、追加種蒔きしたから、ぐしゃぐしゃになってしまい、比較実験はきれいにはできそうにない。
 ニンニクもまた肥料を欲しがるとのことで、無肥料では小さな球になりそうで、「肥料もどき」の対応をすることとした。つまり、草木灰を振り、これはアルカリ性がきついので、竹酢液を薄めたものを同時に散布し、中性にするというものである。近日、実行の予定だ。
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