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果樹周りの半日陰でジャガイモの自然栽培に挑戦 [各論:ジャガイモ]

(この記事は2020-06-18が最終追記で、その後の状況は新規記事「自然農法:果樹周りの半日陰でジャガイモの自然農法」で書き改めています。)

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培をいろいろ目論むこととしたが、ジャガイモも新たに取り組むこととした。
 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」を紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 ところで、より良い作物にするには、やはり土壌細菌の適正化をより図らねばならないであろう。そこで、2017年11月13日、柿の木の西淵と南淵をビッチュウで起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込んだ。そして、11月28日には、畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込みもした。
 なお、南西の角に桑の木を移設したから、将来的には、より日陰が多くなろう。

 ところで、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)によると、果樹園でのジャガイモ栽培(野草化栽培)について次のように書かれている。
 ジャガイモは一度果樹園の中に植えておくと、その場所に毎年出来るようになって、地上を1、2メートルはって強大な生育をして、雑草にも負けないものである。…小芋だけを掘って…多少掘り残しておけば、種切れすることはない。
 野菜の野草化栽培は果樹園…とか空地利用が主目的であって、…多収を目指すと失敗しやすい…。それはたいてい病害虫の被害によるものである。…混植されて雑草とともに共存共栄させるという形になると、その被害はわずか…。
 野菜が出来ない所は雑草も出来ないのがふつうで、雑草の種類とその生長量を見れば、その場所が痩せているか、特別な欠点があるかもわかるものである。その欠点を自然に解消せられるような手段をとっておけば、案外巨大な繁茂した野菜を得ることができる。(引用ここまで)

 ということで、慣行農法では連作を避けねばならない(4、5年空けよ)とされているジャガイモを少々作付けし、同じ場所で永年栽培することにしたい。
 その詳細な記録は別ブログで記すこととする。
 →2017年11月13日 枯草と藁敷き込みで果樹園の淵にジャガイモの畝作り
 このブログでは以下、簡略して記録する。
<2018年産>
(3月11日)
 少々芽吹いている種芋9個を2月25日に半日陰に置き、3月4日に種芋を2つに切り、草木灰を付け、半日陰干しし、3月11日に40cm間隔で柿の木の西淵と南淵に植え込む。切り口を下にし、5cm程度土を被せた。
(5月24日) 
 1株だけ発芽しなかったが、残りは順調に生育中。今までに雑草絶やしを兼ねて2度削り上げをした。柿の木の南淵は、柿の葉でほとんど日陰となり、今後、うまく生育するか不安になった。
(6月17日)
 1週間ほど前と今日の2回に分けて収穫。柿の木の南淵はほとんど日陰となったからだろう、散々な出来であった。柿の木の西淵は西日が当たり、1株に50~100g程度の芋が数個。南淵は1~2個。
 なお、小さな芋を掘った跡に埋め込んでおいた。発芽するだろうか?
(10月8日)
 畑の畦を草刈り機で草刈りしたら、ジャガイモ畝の1株を刈り取ってしまったが、雑草と競争しながら幾株かジャガイモが生育していた。
(11月26日)
 10月8日には数株の芽吹きであったが、今日現在で大半が芽吹いている。生育具合は悪く、地上部は6月に比べて、うんと小さい。
(12月16日)
 先日の冷え込みで地上部が凍みて枯れた。今日、掘ってみたところ、埋めた小さな種芋と同程度のものが2、3個できていただけで、全部処分。無収穫となった。
 柿の葉や枯草を埋め込みながら起こし、来春の畝づくりをしておいた。
<2019年産>
(4月12日)
 2月に草木灰をどれだけか撒き、畝を少し大きく作り直しておいた。3月6日に20片を植え付け、4月12日には多くがきれいに芽吹いていた。
(6月16日)
 昨年並みに地上部が茂ったが、今日時点でほとんど枯れてしまっていた。掘れど掘れど芋が出てこない。無収穫の株がほとんどで、収穫量は種芋の量を若干上回った程度。
 連作障害か、無肥料の影響か、なんともお恥ずかしいかぎり。
(10月6日)
 6月に掘り出したとき、小さな芋が残っていたのであろう、8月には芽が数株出て、今日、畝整備のためビッチュウで掘ったところ、各1、2個まあまあの芋がついていた。ただし、どれも小さな虫食いが幾つもあり、処分。
 3連作目の来年に向けて、ちゃんと芋ができるよう、土壌改良を行う。
 まずビッチュウで畝の土を両サイドに退け、凹地をさらにビッチュウで掘り、休耕田の枯草を2層に敷き込む。再び枯草を敷き、片側の土を被せ、また枯草を敷き、もう片側の土を被せる。最後に飛び出している枯草を、鍬で畝を整形しながら畝尻の土で覆う。これで枯草が何層にも入り、土壌細菌の餌となろう。
 再び休耕田の枯草を持ち込み、畝をすっぽり覆い、雑草抑えとする。
<2020年産>
(4月6日)
 3月1日に種芋(100g強)10個を2つ切り。3月3日に所定の場所に植え付け。3連作となる西の柿の木の西淵と新たに東の柿の木の南側出の栽培。株間は20cm強しか取れなかったが、今日の時点でほぼ全部、芽が伸びてきている。
(6月17日)
 枯れて消えたものがけっこうある。本日収穫。去年より少しはましだが不作で、小芋が多い。種芋の2倍量の収量。初栽培の東の柿の木の南側も不作であった。
 昨年10月6日に枯草埋め込みの土壌改良をしたが、効果はなかった。
 そこで、来季に向けて、収穫後すぐに苦土石灰を振り、刻み藁を撒いて、ビッチュウで畝拡張しながら起こし、どれだけか刻み藁をすき込んだ。そして、休耕田の枯草をたっぷり敷き、草抑えに。
 蛎殻粉末がなかったので苦土石灰としたが、この効果を来期に期待。
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