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6.26 野菜には好適土壌pHというものがあるそうなのだが [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 スギナが繁茂する土壌は酸性である、酸性にめっぽう弱いホウレンソウは酸性土壌では育たない。慣行農法(施肥栽培)では土壌は酸性化するから、それを中和するアルカリ剤・苦土石灰を撒かねばいかん。
 これは常識であり、ホウレンソウ以外の野菜にも好適土壌pHというものがあるそうなのだが、ホウレンソウのように過敏な野菜は少ないようである。例えば、トウモロコシは幅広いpHで育つ(一説には酸性に少しだけ弱い)と言われるし、サツマイモも酸性土壌にわりと強いと言われたりする。
 さて、土壌のpH値であるが、大陸に比べて、日本列島の場合は火山性岩石(酸性)から生じた土壌が多く、かつ、多雨により石灰岩(アルカリ性)から生じた土壌は水に溶けて失われ、酸性の強いものとなる。ちなみに日本の森林土壌のPh値は5前後のようであり、野菜は一般にpH6.0~6.5が好適土壌pHである。よって、自然のままの土壌では野菜は育ちにくいということになる。
 自然農法を目指し、無肥料栽培を始めて3年目の今年。まだまだうまくいっていない。失敗の原因の第1は、土壌の酸性度が強いのではないかと思うようになった。
 そこで、今季の夏野菜の作付けの前に、比較的酸性度の弱い大陸の土壌(石灰岩から生じた土壌がけっこう含まれる)に近付けようと、石灰岩の主成分である炭酸カルシウム(CaCO3=水にゆっくり溶かされ、アルカリ性を示す)、これを同等に含む牡蠣殻(かきがら)粉末を多くの畝に入れ込んでやった。
 そうしたら、夏野菜で真っ先に生育するキュウリの収穫がすでに始まっているが、明らかに育ちが良くなった。もっとも、従前の慣行農法(ただし、化学肥料は使わず有機肥料+苦土石灰)での栽培より、まだまだ落ちるが。
 そのキュウリは、どの程度酸性に弱いのか調べてみたら、どこも専門家集団の資料であるが、4つを見比べてみたところ、土壌pHに幅広く適応するというものがあれば、わりと酸性に強いというもの、逆にわりと弱いというもの、実にバラバラ。
 他の野菜についても、けっこうバラバラであり、あまりあてにならない。
 まあまあ共通するのは、酸性土壌に強いものとしてサツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、大根、カブ、ニンジン、イチゴ(pH5.0ないし5.5まで耐えられる)が挙げられる。で、うちの栽培状況はというと、別の不作の原因となる2つ(ジャガイモは連作をかなり嫌うにもかかわらず連作しているから出来が悪い、トウモロコシは肥料をめっぽう欲しがるから出来が悪い)を除いて、皆、わりと生育がいい。
 成育がいいこれらの作物には牡蠣殻粉末は入れておらず、わりと酸性度が高かろうが、耐えてくれているのであろう。有り難いことだ。
 逆に、酸性土壌に弱い野菜として共通して挙げられているのはホウレンソウ(好適土壌pH6.5~7.0)、これは皆が知る最右翼であるが、それに次ぐものとして、タマネギ、エンドウが挙げられるようだ。で、うちの栽培状況はというと、ホウレンソウはメチャ出来が悪かったし、タマネギも不作だが、エンドウはまずまず調子いい。
 昨秋のホウレンソウの種蒔きにあたり、その半分には即効性のアルカリ剤である草木灰をどれだけか撒いたが、気持ち生育が良かっただけで、やはり不作であったから、牡蠣殻粉末を今秋には再び入れ込まねばいかんだろう(前作の今季夏野菜には事前に牡蠣殻粉末を入れ込んであるが)。そして、タマネギにも牡蠣殻粉末を入れ、エンドウにも念のため牡蠣殻粉末を入れ込んだほうがよかろう。
 なんて考えていると、どこもかも牡蠣殻粉末をもっともっと入れなきゃいかんようになるが、“大陸土壌に近づけよう!”というのが、自然農法の成功への道になるかもしれん。
 あれこれ無肥料栽培や自然農法のテキストを読んでいるが、土壌に牡蠣殻粉末なり炭酸カルシウム剤を入れ込むことの是非は書かれていない。無肥料や自然にこだわり過ぎて土壌改良剤も敬遠しているような感がする。この考えを打破せねばいかんだろう。
 いずれにしても、うちの畑には牡蠣殻粉末の投入がベストと思われる。慣行農法のときと同じ程度の収穫が得られるまで当分の間、少しずつ牡蠣殻粉末を入れ込むことにしようじゃないか。きっと、これでもって無肥料栽培が成功するのでは。
 ワクワクする、手探り無肥料栽培そして自然農法です。

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果樹周りの半日陰でジャガイモの自然栽培に挑戦 [各論:ジャガイモ]

(この記事は2020-06-18が最終追記で、その後の状況は新規記事「自然農法:果樹周りの半日陰でジャガイモの自然農法」で書き改めています。)

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培をいろいろ目論むこととしたが、ジャガイモも新たに取り組むこととした。
 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」を紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 ところで、より良い作物にするには、やはり土壌細菌の適正化をより図らねばならないであろう。そこで、2017年11月13日、柿の木の西淵と南淵をビッチュウで起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込んだ。そして、11月28日には、畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込みもした。
 なお、南西の角に桑の木を移設したから、将来的には、より日陰が多くなろう。

 ところで、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)によると、果樹園でのジャガイモ栽培(野草化栽培)について次のように書かれている。
 ジャガイモは一度果樹園の中に植えておくと、その場所に毎年出来るようになって、地上を1、2メートルはって強大な生育をして、雑草にも負けないものである。…小芋だけを掘って…多少掘り残しておけば、種切れすることはない。
 野菜の野草化栽培は果樹園…とか空地利用が主目的であって、…多収を目指すと失敗しやすい…。それはたいてい病害虫の被害によるものである。…混植されて雑草とともに共存共栄させるという形になると、その被害はわずか…。
 野菜が出来ない所は雑草も出来ないのがふつうで、雑草の種類とその生長量を見れば、その場所が痩せているか、特別な欠点があるかもわかるものである。その欠点を自然に解消せられるような手段をとっておけば、案外巨大な繁茂した野菜を得ることができる。(引用ここまで)

 ということで、慣行農法では連作を避けねばならない(4、5年空けよ)とされているジャガイモを少々作付けし、同じ場所で永年栽培することにしたい。
 その詳細な記録は別ブログで記すこととする。
 →2017年11月13日 枯草と藁敷き込みで果樹園の淵にジャガイモの畝作り
 このブログでは以下、簡略して記録する。
<2018年産>
(3月11日)
 少々芽吹いている種芋9個を2月25日に半日陰に置き、3月4日に種芋を2つに切り、草木灰を付け、半日陰干しし、3月11日に40cm間隔で柿の木の西淵と南淵に植え込む。切り口を下にし、5cm程度土を被せた。
(5月24日) 
 1株だけ発芽しなかったが、残りは順調に生育中。今までに雑草絶やしを兼ねて2度削り上げをした。柿の木の南淵は、柿の葉でほとんど日陰となり、今後、うまく生育するか不安になった。
(6月17日)
 1週間ほど前と今日の2回に分けて収穫。柿の木の南淵はほとんど日陰となったからだろう、散々な出来であった。柿の木の西淵は西日が当たり、1株に50~100g程度の芋が数個。南淵は1~2個。
 なお、小さな芋を掘った跡に埋め込んでおいた。発芽するだろうか?
(10月8日)
 畑の畦を草刈り機で草刈りしたら、ジャガイモ畝の1株を刈り取ってしまったが、雑草と競争しながら幾株かジャガイモが生育していた。
(11月26日)
 10月8日には数株の芽吹きであったが、今日現在で大半が芽吹いている。生育具合は悪く、地上部は6月に比べて、うんと小さい。
(12月16日)
 先日の冷え込みで地上部が凍みて枯れた。今日、掘ってみたところ、埋めた小さな種芋と同程度のものが2、3個できていただけで、全部処分。無収穫となった。
 柿の葉や枯草を埋め込みながら起こし、来春の畝づくりをしておいた。
<2019年産>
(4月12日)
 2月に草木灰をどれだけか撒き、畝を少し大きく作り直しておいた。3月6日に20片を植え付け、4月12日には多くがきれいに芽吹いていた。
(6月16日)
 昨年並みに地上部が茂ったが、今日時点でほとんど枯れてしまっていた。掘れど掘れど芋が出てこない。無収穫の株がほとんどで、収穫量は種芋の量を若干上回った程度。
 連作障害か、無肥料の影響か、なんともお恥ずかしいかぎり。
(10月6日)
 6月に掘り出したとき、小さな芋が残っていたのであろう、8月には芽が数株出て、今日、畝整備のためビッチュウで掘ったところ、各1、2個まあまあの芋がついていた。ただし、どれも小さな虫食いが幾つもあり、処分。
 3連作目の来年に向けて、ちゃんと芋ができるよう、土壌改良を行う。
 まずビッチュウで畝の土を両サイドに退け、凹地をさらにビッチュウで掘り、休耕田の枯草を2層に敷き込む。再び枯草を敷き、片側の土を被せ、また枯草を敷き、もう片側の土を被せる。最後に飛び出している枯草を、鍬で畝を整形しながら畝尻の土で覆う。これで枯草が何層にも入り、土壌細菌の餌となろう。
 再び休耕田の枯草を持ち込み、畝をすっぽり覆い、雑草抑えとする。
<2020年産>
(4月6日)
 3月1日に種芋(100g強)10個を2つ切り。3月3日に所定の場所に植え付け。3連作となる西の柿の木の西淵と新たに東の柿の木の南側出の栽培。株間は20cm強しか取れなかったが、今日の時点でほぼ全部、芽が伸びてきている。
(6月17日)
 枯れて消えたものがけっこうある。本日収穫。去年より少しはましだが不作で、小芋が多い。種芋の2倍量の収量。初栽培の東の柿の木の南側も不作であった。
 昨年10月6日に枯草埋め込みの土壌改良をしたが、効果はなかった。
 そこで、来季に向けて、収穫後すぐに苦土石灰を振り、刻み藁を撒いて、ビッチュウで畝拡張しながら起こし、どれだけか刻み藁をすき込んだ。そして、休耕田の枯草をたっぷり敷き、草抑えに。
 蛎殻粉末がなかったので苦土石灰としたが、この効果を来期に期待。
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「チャレンジ自然農法」、タマネギ(エンドウとの交互連作)無肥料無農薬栽培 [各論:エンドウ、タマネギ、ほかにカブなど]

(この記事は2020-09-09 が最終追記で、その後の状況は、タマネギについては新規記事「自然農法:タマネギ(エンドウとの交互連作)の無肥料無農薬栽培」、エンドウについては新規記事「自然農法:エンドウ(タマネギとの交互連作)を4年サイクルで無肥料無農薬栽培」で書き改めています。)

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事(下記)をご覧ください。
 「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

(2017年11月4日)
 「たんじゅん農」に出会う少し前(2016年秋~2017年早春)に、畑全体のネコブセンチュウ対策に取り組んだ。これは、サツマイモにけっこうな被害が出ていて、畑全体で輪作しているから、空いた畝に順次、土壌改良菌剤と藁を入れ込んだところである。
 使用した土壌改良菌剤は、「粒状YKD」(線虫捕食菌、繊維分解菌を含有)と「バイオS5」(繊維分解菌、病原菌抑制菌を大量に含有)であり、「粒状YKD」の説明書に「稲藁をも分解し、一緒にすき込むとよい」とあり、そうした。また、1回の処置でネコブセンチュウは根絶できず、翌年、半量を同様にすき込むよう書かれていた。
 1回の処置で、どの程度の効果がでるか、サツマイモは晩秋に掘ってみないことには分からないが、「たんじゅん農」がうまくいけば、ネコブセンチュウもいなくなるとのことであるから、土壌改良菌剤の投入は、これまでとする。また、「百姓モドキの有機農法講座」に、“EM菌を1回だけ使う方法もあるが、よく知って使わないと逆効果となり、素人は手を出さないほうがいい”旨書かれていたから、なおさらである。「粒状YKD」と「バイオS5」が「EM菌」とどう違うのか知らないが、似たような感じがし、少々心配である。
(後日追記:サツマイモを3箇所で栽培していたが、大した効果はなかった感がする。)

 ところで、「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは刻み藁であり、これでいくことにした。ネコブセンチュウ対策でも、けっこうな量を入れ込んだから、正解ではなかったろうかと、ひそかに思っている。

 さて、タマネギの栽培であるが、毎年全く違う畝で慣行栽培(苦土石灰と有機肥料敷き込み)してきた。なお、ずっと無農薬で来ており、今後も農薬を使うことはない。
 今季(2017-18年)から、タマネギとエンドウはセットで栽培することとし、この2品種とも無肥料で基本的に交互連作栽培に取り組むこととした。といっても、エンドウは4年サイクルを考えている。従前は、タマネギを広幅1畝とし、エンドウは1畝の作付けであったのだが、今季からは各2畝を確保する。
 そこで、広幅のタマネギ跡を2畝に作り直し、エンドウ跡とその隣接する畝(今季はたまたま空き畝になっていた)を少々作り直し、1畝を丸1年遊ばせる(後日変更:2018年からカブと大根を半畝ずつ栽培する)こととした。
 ところで、タマネギは問題ないが、エンドウは連作を嫌い、4、5年は空けよと言われる。この目論見でやってもエンドウは3年空けるだけとなり、連作障害が出かねないのだが、自然農法の力で何とか防げないかと思っている。将来的には毎年同じ畝での連作を目差したい。

 さて、今季(2017-18年)のタマネギ栽培であるが、前作のエンドウ跡は隣の畝のカボチャのツルを這わせるため概ねフラットにしてあり、隣接した空き畝とほぼつながった状態になっている。これを明確に2畝となるよう、まずは9月初めに、東法面を鍬で溝立てし、カボチャのツル、雑草の枯れたものを手作業で埋め込んでいく。次に、広く一体となってる畝の中央部を両側から溝立てし、ここにも同様に措置する。最後に西法面を同様に措置。
 10月終わりに、刻み藁を少々ばら撒き、鍬とテンワで土を被せ、2畝を粗整形。埋め込んであった枯草が少々飛び出したが、けっこう堆肥化していた。
 こうして、土壌細菌の餌となるものを2回にわたって入れ込んだところである。
 11月10日頃には苗を購入して植えつけ、籾殻を撒くこととしている。なお、タマネギは肥料を欲しがる作物だが、無肥料がたたったとしても小さな玉になるだけであろうから、何も心配要らない。
 ところで、エンドウ用の2畝(うち1畝はカブと大根を半畝ずつ栽培)、タマネギ用の2畝、以上は一毛作で、それらの畝の間にカボチャ(夏季)&ハクサイ(冬季)二毛作の1畝を位置決定しているのだが、これら全体の畝間がかなり広かったり狭かったりしている。最初の設定に失敗した。よって、来年秋にはどれだけか畝移動調整をせねばならなくなったが、その時期に再び枯草や刻み藁など入れ込むことになるから、その作業をするなかで調整することにしている。
 今季(2017-18年)のタマネギ畝は、前作の残留肥料がどれだけかはあろうから、今、収穫が始まった無肥料栽培冬野菜と同様に多分うまくいくであろうが、来季は肥料切れになるだろうから、ちゃんと収穫できるかどうか、不安は続く。
 毎年、刻み藁や枯草などを畝の表層近くに入れ込んでやり、当面、様子を見るしかない。

<2017-18年:タマネギ栽培>
 詳細については「タマネギ栽培」で記す。
(2018年4月12日)
 タマネギは2017年11月9日に2品種各200本の苗を植え付け、その後の異常低温にもめげず、まずまず順調に育っている。
(5月24日)
 タマネギはやっと少しずつ玉が大きくなりつつあるが、この調子ではあまり大きな玉になりそうにない。例年好成績を収めていたタマネギだが、ここ2か年の有機肥料栽培はやや不作であり、今年の無肥料栽培初年物は、前年並みとなろうか。
(6月14日)
 タマネギを全部収穫。エンドウ跡での無肥料栽培であったが、大玉はごく少なくやや小振りなものが大半で不作の部類に入る。でも、施肥栽培の昨年と同じないし若干出来が良かった。残留肥料があったからだろう。

<2018-19年:タマネギ栽培>
(2018年8月11日)
 エンドウとタマネギ畝にカボチャのツルを這わせておいたが、昨日カボチャの収穫が終わり、今日、繁茂した雑草を鎌で削り取る。
(8月15日)
 カボチャのツルや枯草をタマネギを作付け予定の2畝の両サイドに埋め込み。
(8月19日)
 2畝ともスコップで畝起こしもどき。→スコップを差し込み、前方に軽く押し、隙間を作り、空気を入れる。後退しながら、10cm強のピッチで順次行っていく。(参照:三浦伸章「ガッテン農法」の一手法)
(11月5日)
 10月8日に草刈り機(紐タイプ)でタマネギの作付け畝を丁寧に草刈りし、11月に入ってから雑草を叩いて畝の整備。11月5日にタマネギ苗の植え付けを行なった。(後日、籾殻をしっかり被せた。)
(2019年5月2日)
 タマネギの生育は全体に若干悪い。
 籾殻をしっかり被せてあったせいか、雑草の生え方は少なく、タマネギが雑草に負けることはなく、放置。
 手前はうちの畑のタマネギ。向こう側右手が隣の畑の方のタマネギ。
DSCN0656[1].jpg

(6月18日)
 6月初めにタマネギを収穫し、今日、納屋に収納したが、出来具合は小さな玉や極小の玉であり、昨年(無肥料)、一昨年(有機肥料)並みだった感がし、3年連続の不作となった。なお、西畝より東畝のほうが生育が良かったから、これは土壌条件に左右されたことだろう。
 さて、来シーズンはタマネギとエンドウの畝を交替するのだが、今シーズン部分的に不作だったエンドウ畝(北4割ほど)の土壌改良を行なった。方法は次のとおり。
 基本は「たんじゅん農」を元に三浦伸章著「ガッテン農法」を応用したやり方だ。
 まず、表土15cmほどをビッチュウで東側に退け、畝は概ねフラットになる。次に、その下の20cmほどの土をビッチュウで西側に退ける。
 ここからが大変。その下の土をスコップで掘り、土を凹地に積み置く。これで深さ20cmほどになる。次に、スコップを差し込み、スコップを前方に押し、空気を入れる。
 休耕田から運び込んだ枯草を少しずつ敷きながら、退けた土を順次埋め戻していく。枯れ草は都合4層入れた。
 北4割ほどは、土がふかふかになり、枯草も入ったから畝が高く大きくなった。いずれ沈んでいくだろう。
 これで、土壌改良できたのではなかろうか。来期のタマネギが楽しみだ。
(6月19日)
 収穫済のタマネギ、エンドウ畝はカボチャのツルを這わせるから、休耕田から枯草を搬入し、敷く。

<2019-20年:タマネギ栽培>
(2019年11月3日)
 今年作付けするタマネギ2畝は、昨季のエンドウ1畝とカブ&大根畝1畝である。今季のエンドウ畝には枯草を埋め込んだが、タマネギ畝には何も入れず。また、スコップでの畝起こしもどきもせず。
 本日、JAでを中晩生を3束(1束100本)を買い、1畝は3列植え、もう1畝は2列植え(一部3列植え)となった。籾殻を厚めに被せておいた。
(2020年3月23日)
 昨年は雑草があまり生えなかったが、今年は雑草がすごい。昨季は寒い、今季は暖冬、という違いからだろう。
(5月21日)
 5月11日に8割方にネギ坊主(とう立ち)が見られ、その全部をハサミで切り取った。そして、今日、前回の残りのネギ坊主を手でちぎる。ほぼ全部にネギ坊主ができるなんて過去にないことだが、なぜだろう?→11月12月と異常な暖冬で、冬季間の育ちが良すぎ、ためにネギ坊主ができたようである。11月に遅く植えたりしても十分に育つとのことで、あまり早く植えないほうがいいとのこと。
(6月9日)
 2、3日前から軸折れしだした。もう数日置きたいが、明日から梅雨入り。よって、今朝、全部収穫。いずれも小振りで、昨年と変わらず不作。なお、昨年11月に土壌改良した部分も出来は一緒であった。
 収穫後、草叩きし、畝を粗整形。東畝は、畝間に固めておいた枯草(休耕田から搬入)とイチゴの残骸で覆い、カボチャのツルを這わせる。
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6.7 明日キュウリが3本初収穫できる [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 ゴールデンウイークの初めに購入苗を植え付けたキュウリ第1弾、今日収穫しようかと思うも、ちょっと小さいから、我慢して明日収穫することとした。明日にはきっと程よい大きさに3本がなってくれよう。
 初生りを食す明日が来るのが今から楽しみである。
 ところで、たいていの野菜がそうだが、キュウリも無肥料栽培を始めて3年目となる。初年度は前作の冬野菜栽培の残留肥料(有機肥料のみ)があったのであろう、例年並みの収穫となった。
 しかし、2年目の昨年は、前作のホウレンソウ(これも無肥料栽培)はパッとしなかったし、後作のキュウリも生り始めの最初の頃はまずまずであったが、直ぐに息切れして不作に終わってしまった。やはり、肥料切れでキュウリに元気さがなかった。
 そして、3年目の今年、前作のホウレンソウは再びパッとしなかった。まだまだ土壌が改善されていないのであろう、まだまだ土壌細菌が適正な状態には程遠いと考えられる。土壌細菌が適正になれば無肥料で十分に育つというし、うまくいけば無肥料のほうが収穫量が多くなるというのであるが。
 そこで、今年のキュウリは「微肥料」栽培することとした。庭木の剪定くずなどを野焼きして作った草木灰がある程度あったので、キュウリを含めて夏野菜の半分ほどの畝には、その草木灰をたいした量ではないが、どれだけかを入れ込むことにした。
 そして、大半の夏野菜の畝に土壌改良剤として牡蠣殻粉末も入れ込むことにした。これは石灰の代わりである。慣行農法(化学肥料栽培)では土壌が酸性化するから、アルカリ質の石灰は必須のアイテムであり、有機肥料栽培とて石灰は必要となる。ただし、無肥料栽培で土壌細菌を増殖させるに、彼らには石灰は刺激が強すぎてよろしくない。遅効性の牡蠣殻粉末であれば彼らの邪魔にはならないというものである。
 草木灰と牡蠣殻粉末、この2つがどの程度効くか。今のところ、キュウリは昨年より元気がいいような気がする。これはスタートダッシュがいいだけで、昨年同様に直ぐに息切れしてしまうかもしれない。
 キュウリ君、今年は頑張ってくれ! 7月いっぱいジャンジャン収穫させてちょ!
 ひたすら祈るのみ。キュウリの神様、微肥料ですが、我にお恵みを。
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「チャレンジ自然農法」、エンドウ(タマネギとの交互連作)無肥料無農薬栽培 [各論:エンドウ、タマネギ、ほかにカブなど]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事(下記)をご覧ください。
 「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

(2017年11月4日)
 「たんじゅん農」に出会う少し前(2016年秋~2017年早春)に、畑全体のネコブセンチュウ対策に取り組んだ。これは、サツマイモにけっこうな被害が出ていて、畑全体で輪作しているから、空いた畝に順次、土壌改良菌剤と藁を入れ込んだところである。
 使用した土壌改良菌剤は、「粒状YKD」(線虫捕食菌、繊維分解菌を含有)と「バイオS5」(繊維分解菌、病原菌抑制菌を大量に含有)であり、「粒状YKD」の説明書に「稲藁をも分解し、一緒にすき込むとよい」とあり、そうした。また、1回の処置でネコブセンチュウは根絶できず、翌年、半量を同様にすき込むよう書かれていた。
 1回の処置で、どの程度の効果がでるか、サツマイモは晩秋に掘ってみないことには分からないが、「たんじゅん農」がうまくいけば、ネコブセンチュウもいなくなるとのことであるから、土壌改良菌剤の投入は、これまでとする。また、「百姓モドキの有機農法講座」に、“EM菌を1回だけ使う方法もあるが、よく知って使わないと逆効果となり、素人は手を出さないほうがいい”旨書かれていたから、なおさらである。「粒状YKD」と「バイオS5」が「EM菌」とどう違うのか知らないが、似たような感じがし、少々心配である。
(後日追記:サツマイモを3箇所で栽培していたが、大した効果はなかった感がする。)

 ところで、「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは刻み藁であり、これでいくことにした。ネコブセンチュウ対策でも、けっこうな量を入れ込んだから、正解ではなかったろうかと、ひそかに思っている。

 さて、エンドウの栽培であるが、毎年全く違う畝で慣行栽培(苦土石灰と有機肥料敷き込み)してきた。なお、ずっと無農薬で来ており、今後も農薬を使うことはない。
 今季(2017-18年)から、エンドウとタマネギの栽培はセットで行うことにし、2品種は無肥料で基本的に交互連作栽培に取り組むこととした。といっても、エンドウは4年サイクルを考えている。従前は、タマネギを広幅1畝とし、エンドウは1畝の作付けであったのだが、今季からは各2畝を確保する。
 そこで、広幅のタマネギ跡を2畝に作り直し、エンドウ跡とその隣接する畝(今季はたまたま空き畝になっていた)を少々作り直し、1畝を丸1年遊ばせる(後日変更:2018年からカブと大根を半畝ずつ栽培する)こととした。
 ところで、タマネギは問題ないが、エンドウは連作を嫌い、4、5年は空けよと言われる。この目論見でやっても3年空けるだけとなり、連作障害が出かねないのだが、自然農法の力で何とか防げないかと思っている。将来的には毎年同じ畝での連作を目差したい。

 さて、今季(2017-18年)のエンドウ栽培であるが、9月初めにタマネギ跡の広幅畝の半幅をエンドウ用に使うこととし、西側法面を鍬で溝立てし、カボチャのツル、雑草の枯れたものを手作業で軽く埋め込み、鍬で土寄せ。畝の中央を鍬で溝立てし、同様に措置。これらの枯草は肥料というよりも土壌細菌の餌となるものである。けっこう大きな畝になった。
 10月終わりに、9月に作った畝があまりにも大きく思えるし、高炭素素材である刻み藁が手に入ったことだし、畝を少々狭めることにした。鍬で畝の峰を崩し、凹状にし、刻み藁を入れ込んで、ビッチュウで埋め戻し。西面は概ねそのままの位置でテンワで粗整形。東面は一部を残して削り、テンワで粗整形。若干の削り土は東隣の貸し畝(半年間、料理屋さんに貸す)に移動。それでも、けっこう大きな畝になった。なお、埋め込んであった枯草が少々飛び出したが、けっこう堆肥化していた。
 こうして土壌細菌の餌となるものを2回にわたって入れ込んだところである。
 11月10日頃にはエンドウの種蒔きをしたいと思っている。無肥料ではたして大きく育ち、実をいっぱい生らしてくれるか気になるが、自家用には十分足りる畝延長(10m強)であるから、心配なかろう。

 ところで、エンドウ用の2畝(うち1畝はカブと大根を半畝ずつ栽培)、タマネギ用の2畝、それらの畝の間にカボチャ(夏季)&ハクサイ(冬季)2毛作の1畝を位置決定しているのだが、これら全体の畝間がかなり広かったり狭かったりしている。最初の設定に失敗した。よって、来年秋にはどれだけか畝移動調整をせねばならなくなったが、その時期に再び枯草や刻み藁など入れ込むことになるから、その作業をするなかで調整することにしている。

 今季(2017-18年)のエンドウ畝は、前作の残留肥料がどれだけかはあろうから、今、収穫が始まった無肥料栽培冬野菜と同様に多分うまくいくであろうが、来季は肥料切れになるだろうし、4年後にエンドウが同じ場所での作付けとなり、ちゃんと収穫できるか、不安は続く。
 毎年、刻み藁や枯草などを畝の表層近くに入れ込んでやり、当面、様子を見るしかない。エンドウの連作まで持っていくには10年はかかるかもしれない長丁場の連作・無肥料無農薬栽培への取り組みである。

<2017-18年:エンドウ栽培>
 詳細については「エンドウの栽培」で記す。
(2018年4月12日)
 エンドウは11月8日に種蒔きしたが、その後の異常低温により大半が芽吹かず、こんなことは初めてだが3月4日に種蒔きし直す。そうしたことにより、生育がアンバランスとなった。3月の異常高温で初生りを過去にない早さで4月10日に収獲。
(5月24日)
 エンドウはおおむね終了。今期の残留肥料だけでの栽培が、前期に比べて収量に差が出たかどうかは、いまいちはっきりしないが、晩秋に芽吹いた株は概ね前年並みに収穫できた感がする。春蒔きは未経験であるが、ひどい収穫量で終わってしまった。

<2018-19年:エンドウ栽培>
(4月23日)
 今年11月にエンドウを種蒔きする予定の畝(今季の東隣の畝)が立ててあるが、何も入れていない。北のほう3分の1はカレー屋さんに貸してあり、小松菜のようなものが1mほどに育ち、花が咲いている。これを全部引き抜き、畝を大きく凹状にし、藁を敷き、土を少々入れ、引き抜いた小松菜のようなものも入れ込んで土盛りする。
 なお、畝作りするとき、畝を今年のエンドウ畝に少し近付け、残余の土をカボチャ畝に移し、カボチャ畝を少し広幅とした。これで、エンドウ2畝・カボチャ1畝・タマネギ2畝の畝間がバランス良くなった。
(8月11日)
 エンドウ畝にカボチャのツルを這わせておいたが、昨日カボチャの収穫が終わり、今日、繁茂した雑草を鎌で削り取る。
(8月15日)
 カボチャのツルや枯草を、エンドウ(1畝はカブ・大根)畝の両サイドに埋め込み。
(8月19日)
 2畝ともスコップで畝起こしもどき。→スコップを差し込み、前方に軽く押し、隙間を作り、空気を入れる。後退しながら、10cm強のピッチで順次行っていく。(参照:三浦伸章「ガッテン農法」の一手法)
(11月5日)
 10月8日に草刈り機(紐タイプ)でエンドウ作付け畝を丁寧に草刈りし、11月に入ってから雑草を叩いて畝の整備。11月2日にエンドウの種蒔きを行なった。(後日、籾殻をしっかり被せた。)
(2019年5月2日)
 順調に収穫が始まったエンドウであるが、生育は従前の有機肥料栽培に比べて見劣りしない。ただし、北4割ほどは非常に生育が悪い。これは、昨年4月に1mほどに育った小松菜のようなものを生のまま埋め込んだことにより、土壌細菌が不適切なものになったからであろう。
 なお、雑草がけっこう生えだしたが、雑草に負けることはなく、放置。
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(6月19日)
 5月24日にはほとんど収穫が終わり、南6割は平年作といった感じ。収穫済のエンドウ畝にはカボチャのツルを這わせるから、本日、休耕田から枯草を搬入し、敷く。

<2019-20年:エンドウ栽培>
(2019年9月16日)
 今年作付けするエンドウ畝は、タマネギ収穫後、カボチャのツルを這わせておき、カボチャも終わって、敷き藁代わりに使った休耕田の枯草やカボチャ畝の雑草の枯草が被せてある。よって、雑草はほとんど生えていない。本日、それら枯草を畝間に退け、エンドウ畝の西面に鍬で溝立てし、退けた枯草を手で埋め込み。土壌細菌の餌として活用することとした。
(11月18日)
 11月1日に種蒔きしたが、発芽率は5割を切る。部分的にまばらだがやむを得ない。草抑えと防寒にため籾殻をたっぷり撒く。
(2020年3月29日)
 成長度合いにムラがある。北のほう半分は生育がいいが、その中ほどは悪いし、南のほう半分はとんと生育が悪い。2年連続タマネギを栽培した2畝の片方での栽培であり、畝の南北でタマネギの出来具合は変わらなかったから、原因は不明。
(4月16日撮影の現況写真)
DSCN0707[1].jpg
(5月19日)
 本日最終収穫。ピーク時は低温傾向で、一気に生ることはなく、助かった。
 成育の悪い南のほうが早く生りだした。北のほう半分は生育が良かったが、部分的にムラがあり、例年より大きく生育した部分がかなりあった。収量は生育度合いと比例。
 例年虫食いは少ないが、今年は虫食いが全くなかった。
(6月7日)
 今期のエンドウ畝は、この冬にカブなどを栽培するため、大ざっぱに草叩き。来期のエンドウ畝はその隣(カブなどの後作)になり、草刈機でざっと草刈りし、さらに隣のカボチャ畝からのツルを這わせるため、カボチャ畝の東半分とともにエンドウの残骸や休耕田から搬入した枯草を敷き詰めておいた。

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