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自然農法:小松菜をトウモロコシorキュウリとの二毛作で連作・無肥料無農薬栽培 [自然農法:小松菜]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは藁(一部は刻み藁)であり、これでいくことにした。

 自宅前の畑は、南側が空いているだけで3方は建物が建っていて風通しが悪い。よって、野菜によっては病害虫が付いたりして育ちが悪い。小松菜もそうで、年によって差が大きいが、かなりの虫食いとなる年もある。
 当地では小松菜は正月菜と呼ぶのが一般的で、正月の雑煮に欠かせない。よって、正月に収穫適期になるよう種蒔き時期を考えたいのだが、生育期の気温に大きく左右され、2回に分けて時差種蒔きし、どちらかが正月にほど良く生長しているようにしている。
 また、時差種蒔きすることによって、虫害がひどい(早蒔きに起きる)年も正月には小松菜が十分に得られるようにしている。なお、3月には菜の花となるので、これを摘み、食用(ツクシと一緒に煮ることが多い)にしている。
 小松菜は自宅前の畑2畝で時差栽培している。ここでは北東区画(1畝5mほど)の畝(トウモロコシとの二毛作)について記録しておく。

 無肥料栽培するに当たり、2018年、北東区画の南3分の1ほどは徳田ねぎ専用とし、その北側には2017年までは6畝あったが、これを5畝に直すこととした。中ほどにある小松菜・トウモロコシ畝はあまり位置は変わらず、気持ち畝幅が大きくなった。

<(参考)2018年夏作:トウモロコシ第1弾>
 前作にビタミン大根を有機肥料栽培した畝で、ビタミン大根は初期の虫食いが激しく、どれだけも成育せず、残留肥料がけっこうあろう。早春に刻み藁をビッチュウではつり込んで畝立てしてある。
 「たんじゅん農」を行うに当たっては、土はあまりいじらないほうが良いとのことであり、ビッチュウで起こすのは今回限りとする。
 土壌菌が健全な状態になるのに、うまくいって0~3年かかるとのことであり、是非そうなってほしいものである。
 4月15日にポットに種蒔きして育苗した苗を畝に定植。その後どんどん成長するも、残留肥料があろうが、他人の畑のトウモロコシより背が若干低い。
 7月8日に2本を初収穫。その後も逐次収穫。くずっぽいものも多く、7月14日最終収穫。実質上、トウモロコシ栽培初年度で無肥料でありながら、まずまずの成績。

<2018~19年冬作:小松菜第2弾>
 7月末に、トウモロコシ収穫跡の雑草を畝の両サイドに削り落とし、小型ビッチュウで畝の土を5cm強削り落とし、トウモロコシの枯れた残骸と萎れた雑草を手で入れ込み、テンワで土寄せし、畝を粗整形。なお、トウモロコシの切り株は掘り起こさず、そのままにした。
 9月17日、スコップで畝起こしもどき(スコップを差し込み、前方に軽く押し、隙間を作り、空気を入れる。後退しながら、10~15cmピッチで順次行っていく。参照:三浦伸章「ガッテン農法」の一手法)を行なっておいた。
 10月21日に、畝を鍬で鎮圧して真っ平にし、小松菜「トーホク 正月菜(もち菜)」(昨年と同一品種)の種を適当にばら蒔く。畝の法面の土をほぐして覆土し、再び鍬で鎮圧。
 成育は、12月下旬から生育が止まった感がする。種蒔き時期が遅かったからか、全体に少々小振りだが、まあまあ十分な大きさ。また、虫食いはごく少なく、まずまず満足のいく成績であった。
 ただし、1月下旬から外葉が黄変しだした。肥料不足か土壌の酸性化か?

<(参考)2019年夏作:トウモロコシ第1弾>
 前作の小松菜(菜の花となったもの)は3月27日に株元から切り取り、全部処分。残骸はその場に置く。そのままの状態で、トウモロコシ苗が育ったら植え付けることとした。
 4月15日に種蒔きしポット苗づくり。発芽率が悪く、足らず前は第2弾のポット種蒔き分で遅れて定植するしかなくなる。
 その後、まずまず順調に生育し、7月9日に1本だけ収穫。その後はポツポツで、7月20日で収穫終了。34本植え付けで、何とか食べられるものは10本ほど。昨年に比べて、なんとも寂しいものに終ってしまった。

<2019~20年冬作:小松菜第2弾>
 7月29日に前作のトウモロコシを雑草とともに株元から草刈機で草刈り。8月1日にその雑草とトウモロコシの残骸(一部は隣の畝に)を、畝の両サイドに鍬で溝を立て、手で埋め込み。
 10月17日、小松菜の種蒔き。種不足につき、少々まばらに蒔き、東のほうは昨年の残り種としたのだが、昨年の種は発芽しなかった。
 11月4日、少々まばらな芽吹きである。隣のホウレンソウに虫食いがひどく、小松菜第1弾も被害が出だした。そこで、虫除けのため小松菜第2弾にも竹酢液噴霧。なお、少し濃いめの竹酢液を各畝間にジョウロで撒く。また、11月10日、21日にも、竹酢液を噴霧するも、虫食い防止効果は不明。
 12月9日には一部が食べ頃に生育したから、初収穫。その後もどんどん大きくなり、12月22日に2回目の収穫。その後も良好な生育。平年作となる。
 
<(参考)2020年夏作:トウモロコシ第1弾>
 3月に前作の小松菜を処分し、4月6日に畑起こしもどきをしながら、土壌の酸性化防止のため牡蠣殻粉末と若干の枯草を入れ込む。
 4月20日にポット苗づくり。5月3日、まだ苗は小さいが定植。牡蠣殻粉末を入れたこととスコップで畑起こしもどきをしたせいか、昨年より成育がいい感じがする。
 7月9日、良品の1本と完熟近いと思われる4本(一部ちょっと早かった。いずれも小振り)を初収穫。虫食いが心配であったが、実には虫食いはほとんどなし。その頃から鳥害が出始め、その後、順次収穫するも、いずれも小振りで、鳥害がまだ続き、7月19日に最終収穫。
 昨年より少しはましだが不作に変わりはない。
 
<2020~21年冬作:小松菜第1弾>
 トウモロコシ収獲後、残骸などは他の畝に退け、その後、草叩きなどをして、10月15日に小松菜第1弾として種蒔き。その時期は例年10月10日、17日の2回に分けて2畝栽培だが、今年は高温傾向にあり、若干遅らせることとし、第1弾を今日、5日遅れで実施。
 種は昨年と同様に固定種「早生丸葉小松菜」。少々不足気味だから、粗くばら撒き。
 テンワで畝の上っ面を畝尻に落とし、鍬で転圧し、まっ平らな台形に。小松菜の種をばら撒き、法尻の土をほぐしながら適量を覆土。再度鍬で転圧し、散水。
 12月11日、これまでずっと暖冬で、少しずつ大きくなって部分的に食べ頃となり、初収穫。葉の裏面に白い粒々が付いている葉がどれだけかあったが、その後、たいして生じなかった。例年どおり十分に満足のいく作柄となった。

<(参考)2021年夏作:ホウレンソウ跡にキュウリ第1弾>
 ホウレンソウ跡は特に何もせずにキュウリ第1弾購入苗を植え付け。全般に生育が悪く、昨年に比べて明らかな不作となった。

<2021~22年冬作:小松菜第1弾> 
 今年はキュウリ第1弾跡の作付けとし、草叩きするだけで畝整形して10月15日に種蒔き。畝の真ん中あたりから東側の一部(全体の3割ほど)は生育がとんと悪く、東端のほうもパッとしない。11月29日に真っ黒な小さなイモムシがけっこう付いているのを発見。虫食いが少々進んだ。その後も虫食いが若干進む。かなりの不作となった。どうしたことだろう。原因不明。

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自然農法:小松菜を十六豆との二毛作で連作・無肥料無農薬栽培 [自然農法:小松菜]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは藁(一部は刻み藁)であり、これでいくことにした。

 自宅前の畑は、南側が空いているだけで3方は建物が建っていて風通しが悪い。よって、野菜によっては病害虫が付いたりして育ちが悪い。小松菜もそうで、年によって差が大きいが、かなりの虫食いとなる年もある。
 当地では小松菜は正月菜と呼ぶのが一般的で、正月の雑煮に欠かせない。よって、正月に収穫適期になるよう種蒔き時期を考えたいのだが、生育期の気温に大きく左右され、2回に分けて時差種蒔きし、どちらかが正月にほど良く生長しているようにしている。
 また、時差種蒔きすることによって、虫害がひどい(早蒔きに起きる)年も正月には小松菜が十分に得られるようにしている。なお、3月には菜の花となるので、これを摘み、食用(ツクシと一緒に煮ることが多い)にしている。
 小松菜は自宅前の畑2畝で時差栽培している。ここでは北東区画(1畝5mほど)の畝(十六豆との二毛作)について記録しておく。

 2018年から、北東区画の南3分の1ほどは徳田ねぎ専用とし、その北側には2017年までは6畝あったが、これを5畝に直すこととした。十六豆&小松菜は一番北の畝としたから、昨年の畝位置と変わらず、気持ち畝幅が大きくなっただけである。
 冬に予定畝位置に刻み藁をばら撒き、ビッチュウで起こしながら枯草とともに混ぜ込んだ。次に鍬で粗畝の法面に溝立てし、藁を敷き込み、埋め戻す。これを両サイドとも行い、最後に畝間を削り上げて畝整形。
 「たんじゅん農」を行うに当たっては、土はあまりいじらないほうが良いとのことであり、こうした藁を敷き込んでの畝作りは今回だけとする。土壌菌が健全な状態になるのに、うまくいって0~3年かかるとのことであり、是非そうなってほしいものである。

<(参考)2018年夏作:十六豆第1弾(黒種)>
 昨年ホウレンソウを有機肥料栽培した畝跡であり、今年は上記の土壌改良をした。
 十六豆第1弾(黒種)を4月15日にポットに種蒔きし、5月6日に定植した。順調に生育し、収穫は前年並みで、7月下旬に生りが悪くなったが、8月上旬に復活して長く収穫でき、有機肥料栽培時と同様に豊作であった。残留肥料が利いていたのだろう。

<2018~19年冬作:小松菜第1弾>
 十六豆を処分した後、草引きと草叩きを行い、初めての試みだが、スコップで畑起こしもどき(10~15cmピッチでスコップを差し込み、前へ少し押す)をした。
 10月10日に種蒔き。使った種は、昨年JAで購入した「トーホク 正月菜(もち菜)」で、気持ち粗目に種をばら蒔くも、若干不足した。11月11日、大きいものを初収穫。葉の虫食いは少ない。去年は低温で年末に小さなものを雑煮に使ったが、今年は高温傾向で大きくなりすぎ。無肥料でも普通作となった。
 なお、第1弾は肥えているが、第2弾は痩せている。種蒔き時期による違いか、土壌の違いか、不明。

<(参考)2019年夏作:十六豆第2弾(白種)>
 前作は小松菜で、草刈りをした後、苗植え付け前にスコップで畑起こしもどきをした。
 今年は、十六豆第2弾(白種)の栽培とし、6月15日にポットに種蒔きし、6月22日に定植。昨年の黒種と同様に勢いよく生長し、収穫は前年並みで、お盆過ぎに生りが悪くなったが、9月4日から1週間強バカ採れとなり、9月16日に収穫終了。豊作となった。
 
<2019~20年冬作:小松菜第1弾>
 十六豆の跡は、畝の両サイドを鍬で溝立てし、枯れたツルや雑草を畝の両サイドに埋め込むに留めた。
 10月10日に、今年初めての固定種「早生丸葉小松菜を」種蒔き。11月に入ってホウレンソウに虫食いが激しくなり、小松菜にも飛び火し、小松菜にも数度定期的に竹酢液を噴霧。それでも虫食いが若干進んでいる感がしたが、竹酢液の効果は不明。
 その後、虫食いは止んだようだ。生育はすこぶる順調で、12月9日に、もう十分すぎる大きさになっているから収穫しようとしたが、葉の裏に白い斑点(白かび病)が付いているものがほとんど。これじゃあ食用にならない。例年、ほんの少しだけこうしたことはあった気がするが、全面的にこうなったのは2015年以来。

<(参考)2020年夏作:十六豆第1弾(黒種)>
 前作の小松菜跡は特に何もせず、今年は十六豆第1弾(黒種)の栽培とし、4月20日にポットに種蒔きし、5月3日に定植。初期生育は調子が良かったが、6月下旬以降、東の方3分の1ほどは生育が悪く、7月に木灰を2回撒いたが、その効果は感じられなかった。
 例年、最盛期にはバカ採れすることがあるのだが、今年はそうしたことはなく、細々と収穫できただけで、復活生りもなかった。自家消費には事足りたが、不作であった。

<2020~21年冬作:小松菜第2弾>
 十六豆の跡は、畑起こしもどきを行った。そして、土壌の酸性化防止として、牡蠣殻粉末を畑起こしもどきのときに投入した。また、木灰が大量に手に入ったので、これもついでに入れ込むことにした。
 今年のこの畝は第2弾とし、昨年より若干遅らせて10月21日に種蒔き。ずっと暖冬であったから、少しずつ大きくなって12月11日には部分的に食べ頃となり初収穫。虫食いも少なく、白かび病もまれで、普通作となった。

<(参考)2021年夏作:十六豆第1弾(黒種)>
 4月に畑起こしもどき(10cmピッチでスコップを差し込み、前へ少し押す)を行い、前作の小松菜の生育が悪かった東の方には牡蠣殻粉末を適量入れ込む。
 今年はまずまずの豊作で、順調に収穫でき、種も良品が十分に採れた。なお、東の方の生育はやや悪かったが、昨年のようなことはない。

<2021~22年冬作:小松菜第2弾> 
 十六豆の跡は草叩きするだけで畝整形し、10月21日に種蒔き。畝の中ほどの中央部の発育が悪い。東の方も少々生育が悪い。11月末から収穫でき、虫食いは極めて少ないものの、かなりの不作となった。どうしたことだろう。原因不明。

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自然農法:ホウレンソウを夏野菜との二毛作で連作・無肥料無農薬栽培を続けるも不作続きで、やむなく苦土石灰&石灰窒素を [自然農法:ホウレンソウ]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは藁(一部は刻み藁)であり、これでいくことにした。

 自宅前の畑は、南側が空いているだけで3方は建物が建っていて風通しが悪い。よって、野菜によっては病害虫が付いたりして育ちが悪い。特にホウレンソウがそうで、加えて鳥害に遭うことも多い。
 加えて、おふくろが化学肥料で栽培していた頃は立派なホウレンソウに育ったのだが、小生が有機肥料(ただし苦土石灰は使う)栽培するようになってからは失敗することが多くなった。これは、ホウレンソウが極端に酸性土壌を嫌うから、それなりの手当てを必要とし、彼女は石灰窒素を多用していたが、それを使わなくなったことが原因していよう。
 そして、今回、無肥料栽培に取り組み、初期は草木灰を少々使うなど多少は酸性化防止措置をとったものの効果は薄く、まともに生育したことがない。そのため、牡蠣殻粉末の投入で改善を試みたが、そう易々とは生育しないホウレンソウである。当面、繰り返し牡蠣殻粉末を投入するしかなかろう。
 無肥料栽培2年目からは、数打ちゃ当たるとばかり、ホウレンソウは自宅前の畑で4畝(キュウリ第1弾・第3弾、トマト、トウモロコシ跡)で時差栽培することとした。

 2018年から北東区画の南3分の1ほどは徳田ねぎ専用とし、その北側には2017年までは6畝あったが、無肥料栽培をするに当たり、これを5畝に直すこととした。北西区画は畝位置は変化なし。この両方の区画でホウレンソウを栽培。
 2018年に無肥料栽培を開始するに当たり、冬に予定畝位置に刻み藁をばら撒き、ビッチュウで起こしながら枯草とともに混ぜ込んだ。次に鍬で粗畝の法面に溝立てし、藁を敷き込み、埋め戻す。これを両サイドとも行い、最後に畝間を削り上げて畝整形。
 「たんじゅん農」を行うに当たっては、土はあまりいじらないほうが良いとのことであり、こうした藁を敷き込んでの畝作りは今回だけとする。土壌菌が健全な状態になるのに、うまくいって0~3年かかるとのことであり、是非そうなってほしいものである。

 以下、ホウレンソウの連作・無肥料無農薬栽培の状況を記す。
 なお、ここ3年間で言えることは、種蒔きは9月半ばまでに行わなければいけないこと、土壌の酸性化改善のため牡蠣殻粉末を繰り返し入れ込まなければいけないこと、この2つが肝腎であろうと思われた。
 そして、10月半ばから虫害防止のために竹酢液の定期的(1週間に1度)噴霧が求められ、11月になって鳥が突くようになったら、鳥除けネットを張らねばいけないことである。

<2018年:ホウレンソウ>
<北東区画:第2畝=キュウリ第1弾の後作:ホウレンソウ第1弾>
 キュウリの垣根を壊した後で、スコップで畝起こしもどきを行っておいた。
 9月20日にホウレンソウ第1弾の種蒔き。疎らにしか発芽しなかったが、11月半ばには、ここのところの暖かさでグングン生長し、大きいものから収穫できた。肥料不足は感じない生育の仕方だが、おふくろが栽培していた当時に比べると不作。

<北西区画:第2畝=キュウリ第3弾の後作:ホウレンソウ第2弾>
 9月に前作のキュウリ第3弾を片付け、スコップで畝起こしもどきしておいたつもりだが、やってないかもしれぬ。
 10月4日に「日本ほうれん草」を種蒔き。11月になって肥料不足であろう、部分的に葉が黄色い。そこで、完全な自然農法とはならないが、全体に草木灰を散布するも、その効果は全くなし。小さなままで、春にはほう立ち始めて食用にならず、無収穫。

<2019年ホウレンソウ>
<北東区画:第5畝=トマトの後作:ホウレンソウ第1弾>
 8月にトマトを処分し、9月に枯草や残骸を畝の両サイドに退け、法面に鍬で溝立てし、手で枯草を埋め込み。
 9月14日にホウレンソウ第1弾を種蒔き。今年は2品種の比較栽培とし、また、土壌をアルカリ性にしようと、2品種の各半分に草木灰を振り、完全無肥料との比較栽培も試みた。その結果、「日本ほうれんそう」は草木灰なしだと生育が非常に悪い。「治郎丸ほうれんそう」はさほどではないが、草木灰を撒いたほうが若干生育がいい。
 10月15日、成育も順調で、部分的に十分な大きさとなり、第1回目の収穫。その後すぐに虫食いが急に激しくなり、11月なって虫除けのため竹酢液を3回噴霧。遅きに失したから、その効果のほどは不明。その後、虫食いを免れたごく一部が収穫できただけ。

<北東区画:第2畝=キュウリ第1弾の後作:ホウレンソウ第2弾>
 9月に前作のキュウリ第3弾を片付け、枯草を畝の両側に退け、畝の法面両側を鍬で溝立てし、枯草を埋め込み。畝の中央寄り半分に草木灰を適量撒いておいた。
 9月20日に2品種を半々種蒔き。草木灰の効果はあまり定かでない。今年は虫食いが激しく、ホウレンソウの生育の良し悪しは定かでないが、昨年より落ちる感がした。ほんの少々の収穫に終わった。

<北西区画:第3畝=枝豆の後作:ホウレンソウ第3弾>
 8月に枯草とトウモロコシの残骸を畝の両サイドに鍬で溝を立て、手で埋め込み。
 9月27日に2品種を半々種蒔き。草木灰は再転圧前にばら撒く。10月末から虫食いが目立ち、虫除けのため竹酢液を4回噴霧するも効果はあまり感じられず、虫食いがすすむ。11月半ばには葉が黄色くなったものが散見され、土が酸性に傾いているのではなかろうか。12月22日にまずまず大きくなったものをほんの少々だけ収穫できただけ。

<北西区画:第2畝=キュウリ第3弾の後作:ホウレンソウ第4弾>
 9月に前作のキュウリ第3弾を片付け、枯草や枯れキュウリのツルを畝の法面北側に鍬で溝立てし、手で埋め込み。
 10月5日にホウレンソウ第4弾を種蒔き。12月に入って、時期が遅れたのか、なかなか大きくならない。なお、草木灰を、種蒔きのときに中央部分に、11月18日に全体にばら撒いておいたが効果なし。無収穫に終わる。

<2020年ホウレンソウ>
<北西区画:第3畝=トウモロコシ第2弾の後作:ホウレンソウ第1弾>
 8月15日にトウモロコシの残骸は他に退け、スコップで畑起こしもどきをしつつ、今回初めて土壌の酸性化改善のため牡蠣殻粉末・木灰を入れ込み。
 9月6日に3品種(東側に「日本」、中央に「次郎丸」、西側に「西洋大葉」)を種蒔き。芽吹きは「次郎丸」は良好なるも、「日本」と特に「西洋大葉」はだいぶ歯抜け。
 10月11日に前2者のうち食べ頃のものを初収穫。10月半ばから虫食いが目立つようになり、竹酢液100倍散を何度か噴霧。10月終わりには虫食いは止まった感がした。11月に入ると生育が止まった感がし、その後の収穫は細々。12月半ばには葉っぱが黄変するものが出てきた。春になっても成育は生育はほとんどなし。

<北東区画:第2畝=キュウリ第1弾の後作:ホウレンソウ第2弾>
 8月にキュウリの垣根を壊し、スコップで畑起こしもどきをしつつ、今回初めて土壌の酸性化改善のため牡蠣殻粉末・木灰を入れ込み。
 9月13日に3品種の種蒔き。発芽は全体にいい。10月半ばから虫食いが目立つようになり、竹酢液100倍散を何度か噴霧。10月終わりには虫食いは止まった感がした。10月15日に「次郎丸」「日本」の初収穫を少々。11月1日に「西洋大葉」はまだ早いが、大きそうなのを収穫するも数株採れただけ。11月には「次郎丸」「日本」ともに葉が黄色くなってきた。アルカリ度が不足の模様。
 その後の収穫もわずかだけ。1月になってからはほとんど成育せず、暖かくなった3月にとう立ち始め、わずかな収穫で終った。

<北東区画:第5畝=トマトの後作:ホウレンソウ第3弾>
 8月にトマトの垣根を壊し、処分。スコップで畑起こしもどきをし、牡蠣殻粉末と木灰を入れ込む。なお、この畝は前作のトマトの作付け前にも牡蠣殻粉末&草木灰を入れ込んだ。
 9月21日に3品種の種蒔き。3品種とも、歯抜けは少なく、調子いい。 
 10月半ばから第1弾に虫食いが目立つようになり、まだ小さいだ3弾にも竹酢液100倍散を何度か噴霧。10月終わりには虫食いは止まった感がした。
 12月になってから、「次郎丸」「日本」をけっこう収穫できるようになったが、一部大きくなったものだであった。12月末に「西洋大葉」はまだ小さいが大きそうなものをほんの少し収穫。その後、1月半ばまでほんの少々ずつ3回ぐらい収穫するも、その後の生長はほとんどなし。

<北西区画:第2畝=キュウリ第3弾の後作:ホウレンソウ第4弾>
 9月に前作のキュウリ第3弾を片付け、スコップで畑起こしもどきを行ない、今回初めて土壌の酸性化改善のため牡蠣殻粉末と木灰入れ込み。
 9月27日に種蒔き。12月になっても葉っぱの黄変は少なく、望みが持てそうだったが、寒くなり、成育はストップし、ほんのわずかしか収穫できず。

<2021年ホウレンソウ>
 品種をいろいろ試し、牡蠣殻粉末での土壌改良を試み、草木灰でアルカリ化を図るも、不作から脱却できず、そこで4年目の2021年からは、土壌のより酸性化改善のため、苦土石灰と石灰窒素を使うこととした。また、アルカリ化してくれる炭灰が大量に入手できたので、これも適量入れ込むことにした。
<ホウレンソウ第1弾(トウモロコシ第1弾の後作)>
 8月に畝土を小型ビッチュウで両サイドに退け、モロコシ残骸と牡蠣殻粉末を撒き、大型ビッチュウではつり込み。畝土を戻し、石灰窒素をばら撒く。その2週間後に畝土を再び両側に退け、退けた畝土に苦土石灰と炭の灰をばら撒いた後、元の状態に戻し、畝整形。
 9月6日に種蒔き。順調に生育し、10月6日に込み入った箇所を若干選って食用にできたが、虫食いが始まっており、竹酢液500倍散を霧吹きで2回行うも効果なく、10月10日には大きく虫に食われ、収穫不能になってしまった。
 これを処分し、再度種蒔き10月10日と25日に行ったが、時期が遅すぎてどれだけも育たず、翌年3月にほんのわずか収穫できたのみ。
<ホウレンソウ第2弾((接木トマト跡)>
 8月末に畝土を小型ビッチュウで両サイドに退け、刻み藁と牡蠣殻粉末を撒き、大型ビッチュウではつり込み。退けた畝土に石灰窒素、苦土石灰、炭の灰をばら撒き、テンワで台形の畝に整形。
 9月14日に種蒔き。順調に生育し、10月10日には大きそうなものが大量に初収穫できた。第1弾は激しく虫食いの被害に遭ったが、それがためか第2弾はさほどの虫食いにはならず。
 10月下旬には虫食いも止まり、その後12月中旬まで順調に収穫できた。石灰窒素と苦土石灰が功を奏したといったところだ。
 翌年以降も、無肥料をあきらめて、石灰窒素と苦土石灰を投入することにしよう。
 
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