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自然農法:ニンニクをトウモロコシとの二毛作で連作・無肥料無農薬栽培 [自然農法:ニンニク]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは藁(一部は刻み藁)であり、これでいくことにした。

 自宅前の畑は、南側が空いているだけで3方は建物が建っていて風通しが悪い。よって、野菜によっては病害虫が付いたりして育ちが悪いが、ニンニクは虫除けになるくらいだから、まず問題はない。
 2018年から、北東区画の南3分の1ほどは徳田ねぎ専用とし、その北側には2017年までは6畝あったが、これを5畝に直すこととした。中ほどにあるニンニク畝はあまり位置は変わらず、気持ち畝幅が大きくなっただけである。

<(参考)2018年夏作:トウモロコシ第3弾>
 6月2日に有機肥料栽培したニンニクを収穫し、ニンニクの残骸と敷き藁(刻み藁)を埋め込みながら鍬で畝整形。
 「たんじゅん農」を行うに当たっては、土はあまりいじらないほうが良いとのことであり、ビッチュウで起こすことは止めにした。
 土壌菌が健全な状態になるのに、うまくいって0~3年かかるとのことであり、是非そうなってほしいものである。
 5月14日に7ポットに4粒ずつ種蒔きした苗が十分な大きさになっており、6月2日にばらして1本ずつ植える。列幅30cm、株間30cmの2列栽培。
 第1弾、第2弾も生育は芳しくなかったが、第3弾はさらに悪く、また、実が生るのが真夏ゆえに虫食いもひどく、無収穫株が大半で、採れても小さな実で、かつ、歯抜けが多い。無肥料栽培は完全な失敗に終わった。

<2018~19年冬作:ニンニク>
 8月6日に、前作のトウモロコシの残骸を鎌で30cm程度に切り、最後に株元で切る。同じく鎌で雑草を刈り取り、畝の両サイドに放置。8月15日に、同じ北東区画の3畝で出た枯草をニンニク作付け予定の畝の両サイドに埋め込み。次に、畝の上面をスコップで畑起こしもどき(スコップを差し込み、前方に軽く押し、隙間を作り、空気を入れる。後退しながら20cmピッチで順次行っていく。参照:三浦伸章「ガッテン農法」の一手法)を行い、これで作付け準備完了。
 昨年、一昨年とはニンニクの栽培位置が少々ずれるが、作付け畝はニンニク3年連作となり、無肥料栽培の初年度となる。
 9月17日、高価だが種用の「ホワイト6片」を、昨年は株間12cmで2列であったが、今年は3列植えすることにした。列幅20cm。
 その後、草削りや草引きし、10月28日に刻み藁を適当量ばら撒く。
 ニンニクは肥料を欲しがるというから、11月9日に、完全無肥料はあきらめて、朝、雨が降り出したところで、草木灰を列間と法面に適当量を撒き、竹酢液100倍散をジョウロで6リットル撒く。草木灰は強いアルカリ性、酢は強い酸性であり、打ち消し合って中性になる、ということであるが、その塩梅が分からないものの、アルカリ度を弱めてくれたのではなかろうか。
 刻み藁のお陰で雑草はたいして生えず、その後は、らしい草引きはぜずに済んだ。初夏になっても昨年と同様に今年もとう立ちがほとんどなかった。
 2019年6月2日、ニンニクは順調に生育して随分と背が高くなっており、葉先が黄変してきたから、収穫の時期となり、本日収穫。3列植えと少々密に植えたせいか、若干小振りであり、小さ過ぎるクズも昨年の倍(30個ほど)生じた。3列中南の列は十分な大きさのものが多かった。ほとんど無肥料での連作初年度であるが、まずまずの成績だ。

<(参考)2019年夏作:トウモロコシ第3弾>
 5月20日にポット苗づくり。1トレイ35ポットに1粒ずつ種を埋め込む。
 6月3日にニンニク収穫跡の刻み藁を退け、トウモロコシのポット苗を無肥料で植え付け後、畝全体を再び刻み藁で覆っておいた。
 その後の生育は、やはり無肥料がために背は低く、7月27日の台風で(最大瞬間風速は17.9m)全部傾く。手で土を寄せて立て直し。
 8月2日から収穫。一部虫食いがあるも良品ばかり。ただし、無肥料のせいで小振り。その後、数日で収穫終了。無収穫株も多いが、昨年よりずっといい。

<2019~20年冬作:ニンニク>
 8月2日に、トウモロコシの収穫後、残骸を鎌で切り取り、裁断し、畝に置く。
 8月12日に、畝の両サイドに鍬で溝立てし、トウモロコシの残骸や半分堆肥化した刻み藁を溝に入れ込み、手で埋め込んで畝整備。最後に畝間を鍬で軽く削って、畝に乗せる。
 9月15日にニンニク片を植え付け。植え付けるニンニクは食用の安価な中国産。わりと大きかったから買ったのだが、6片ではなく8片で、1片はけっこう小さい。
 去年は株間12cmで列幅20cmとって3列植えにしたが、今年はオーソドックスに株間15cmで列幅30cmとって2列植えにする。
 9月19日、昨年の刻み藁の在庫があり、それを適当量、畝に乗せて雑草抑え。
 11月10日に、昨年同様に、完全無肥料はあきらめて、雨前に、草木灰を列間と法面に適当量を撒き、竹酢液も撒く。
 2020年5月13日、大半のニンニクにとうが立っていた。全部切り取り食用に。
 5月28日、葉先が黄変してきたから、もう収穫してよかろうと、全部収穫。密植えにしなかったから、小さ過ぎるクズは数個止まりとなったものの、昨期よりやや小ぶりの感がする。ただし、ほとんど無肥料・連作の2年目でありながら、まずまずの成績だ。

<(参考)2020年2020年夏作:トウモロコシ第3弾>
 5月17日にポット苗づくり。1トレイに小ポット、中ポットをぎっしり入れ込み、種を2~4粒埋め込む。5月31日、発芽率は100%近く、十分に大きくなった。
 前作はニンニクで、2日前に収穫したばかり。ニンニク収穫後、土いじりはせず、今日、雑草が目立つ法面をテンワで削り上げただけ。
 30cm間隔で2列に穴を空け、ポット苗(2~3本発芽、まれに1本発芽)を慎重にばらし、1本ずつ植え付け。2列(各18本)植わった。
 成育は昨年と同様に芳しくない。そして、7月下旬から鳥害が発生し、29日から収穫するも、小さいものが多い。鳥害は続き、大して収穫できず。8月6日が最終収穫となったが、その日の収穫は食べられるものなし。今年の収穫は、一昨年ほどではないが、寂しいものとなった。
 
<2020~21年冬作:ニンニク>
 8月13日に畝の草叩きし、8月16日、畝に乗っているトウモロコシの残骸(収穫の都度切り刻んである)や大きな枯れ草を畝から除け、表土を5cm厚ほど退ける。
 スコップで畑起こしもどきをしつつ、牡蠣殻と木灰を入れ込む。土が少々盛り上がったので、さらに3cmほど土を再度退ける。トウモロコシの残骸(2畝分)を敷き込み、退けた土を戻す。これにて土壌改良と少々の肥料(木灰)入れ込みが完了。
 9月13日、今年は中国産ではなく、高価だが購入した種ニンニク(6片)を使用。
 畝を台形にし、広幅だから3列植えとし、まず、両サイドの列をテンワで軽く溝立て。飛び出したトウモロコシの残骸は土壌菌で分解中の状態。これは退けておき、後でニンニクの株間に入れ込む。
 株間は20cm弱とし、5.5mの畝につき、1列に28個ほど並んだ。軽く埋めてから、テンワで埋め戻し。最後に中央列を同様に行う。列幅は20cm弱となった。
 その後、草削りを行い、10月18日、籾殻を分厚く撒き、さらに刻み藁を敷く。そして、畝の法尻を鍬で削り、淵の刻み藁に軽く乗せ、風で飛ばないようにする。
 2021年2月、細かな草が少々生えており、丁寧に草引き。4月3日に、畝間と法面を草刈機でざっと刈ってから、テンワで草叩きしつつ、法面に土寄せ。生えてきている雑草をざっと手で引く。今年は生育が昨年に比べていい感じがする。
 5月30日、葉先が少々黄変してきたから、ちょっと早いが、後作のトウモロコシ苗が大きくなったので、収穫することとし、全部収穫。密植えにしなかったから、小さ過ぎるクズは数個止まり。昨期よりずっと出来が良く、種ニンニクより大きなものが数個は採れた。ほとんど無肥料・連作の3年目でありながら、十分に満足が行く成績だ。種ニンニクが良かった面もある。

<(参考)2021年夏作:トウモロコシ第3弾>
 5月30日にニンニクを収穫後、直ちにポット苗を定植。
 成育は昨年より少し良くなった感がするが、やはり背は低く、実も小さい。今年は鳥害ではなく、明らかにハクビシンとおもわれる獣害に遭い、全滅した。
 来年はここでの栽培はあきらめ、須賀前の畑でトウモロコシ栽培することに。

<2021~22年冬作:ニンニク>
 8月に畝に乗っているトウモロコシの残骸や大きな枯れ草を畝から除け、畝の両サイドを鍬で溝立てし、残骸を埋め込み、スコップで畑起こしもどき。
 9月12日に購入した種用ホワイト六片12個を植え付け、秋に籾殻をたっぷり被せる。22年6月に収穫。今までにない良い出来であった。
 今年は、後作は何も作らず、ニンニクの一毛作とする。
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自然農法:アスパラガスの栽培(有機肥料を少々ばら撒き) [自然農法:アスパラガス]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは刻み藁であり、これでいくことにした。

 さて、アスパラガスは2019年から栽培を始めた。アスパラガスは植えっ放しで10年間は十分に収穫できるというから、手間がかからない。あまりに多く栽培していたヤーコンに少々手を焼くようになったから、6畝中1畝を潰して山芋1畝、アスパラガス1畝に作り直した。
 作り直すに当たり、刻み藁を入れようかと思ったが、ヤーコン畝には枯草がいっぱいあり、これを畝立て直しに使うのみとした。なお、前作のヤーコンも無肥料栽培である。
 ところで、植えっ放しでいけるのだから、なにも無肥料栽培にこだわることはなく、2021年から有機肥料をどれだけかばら撒くこととした。
 
<2019年>
 3月末に、アスパラガスの大苗(根)2品種「大株ウェルカム」と「大株スイートパープル」を各5株ずつ植え付け。10株あるから株間は約1m。
 今年は一切の収穫はせず、畝に枯草や刻み藁をたっぷり被せ、支柱を差して倒れないようにしただけである。

<2020年>
 昨年の生育状況を見ると、株間が広すぎ、株間にもう1株ずつ植えようと、2月にホームセンターへ行ったら、昨年ネット注文したものと同じような苗(根)が売っていた。1袋4株入り、1袋1株入り(同価格で約400円)があり、前者2袋、後者1袋を購入。株間に順次植え込んでいったが、1袋1個入りに2株入っており、余ってしまったので、北淵に1株植えこみ。
 今年も畝に枯草や刻み藁を補充して被せる。これにより随分と雑草抑えになった。
 春の収穫は見送り、秋収穫をすることとし、9月に程よい大きさになったものを順次収穫。全部で10数本の収穫に止めた。
 なお、昨年の支柱は間に合わせの支柱であったが、永年差しっぱなしにしたほうが楽だから、しっかりとした支柱に差し直した。

<2021年>
 今年は春収穫をすることとし、4月10日から適度な大きさになったものから順次収穫することとした。なお、支柱は畝の両サイドに立ててあり、麻紐を張り巡らせて倒れ防止。
 アスパラガスは初めての栽培であり、慣行農法と無肥料栽培とで、成育具合の比較のしようがなく、成功か失敗かの判断が付かない。慣行農法でも植えっ放しにするのだから、施肥してかまわないと思われ、4月末に1畝全部に施肥(牡蠣殻粉末&動物残渣の有機肥料粒)したところである。なお、土は枯草や刻み藁で分厚く覆われており、肥料効果は雨ごとに少しずつということになろう。
 今年から春に芽吹いたものを積極的に収穫することとし、4月から5月にかけてけっこう収穫した。
 9月18日現在の状況では、枯れてしまった株がけっこう多い感がする。アルカリ土壌を好むとのことだから、8月11日に苦土石灰をばら撒いたが、はたしてどうなる?

<2022年>
 アスパラガスの枯れた残骸は持ち出して、出来れば焼却処分すべきとのことであるが、それをしなかったせいか、全体に病気が発生したようであり、春にほとんど芽吹かず、芽吹いても早々に枯れるという事態になった。よって、ここでの栽培は放棄し、来年は全く別の場所(自宅前の畑)で、一からの栽培を始めることとする。

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フキを半日陰で永年自然栽培(無肥料を止めて有機肥料をばら撒き) [自然農法:フキ]

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培について、今までの取り組み状況や今後の計画を記すこととする。  

 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」をご紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 さて、小生のこれまでの取り組みであるが、慣行農法であっても日の当たり加減というものも重要なファクターになることを思い知った。日陰がいいものがけっこうあるし、半日陰がいいものもある。それを紹介しよう。
 薬味として利用するミョウガ、ミツバ、青シソは、垣根の淵や隣接民家の北隣なり、畑の隅なり、柿の木の下なりで随分昔から放置したままだが、毎年芽を吹き、一人生えしてくれていた。フキやニラも同様である。そして、ショウガも半日陰を好む。

 さて、フキであるが、これも半日陰のほうが都合がいいようだ。
 フキは、垣根の淵や柿の木の下に自生していたのだが、垣根を縮小したり、柿の木周りをクローバ一色にしようとして、2016年初頭にフキを別の場所(日当たりが良い)へ移植した。そこは長年盆栽置き場になっていた場所で、ビッチュウで起こして十分に有機肥料を敷き込んだところ、初夏に高収穫できた。収穫後は、翌年のために真夏に日除けでもしようかと思うも、面倒だからしなかった。そしたら、2017年(施肥は草木灰を振った)は前年に比べるとかなり不作となった。真夏の日除けも前年同様にしなかった。こうなると、2018年はもっと不作となるだろう。
 そこで、2017年晩秋に隣地(工場建屋)の陰になる部分、ここはミョウガ栽培に失敗した場所だが、ここをフキ栽培の中心にしようと考え、まだ残っていた柿の木の下のフキや最初の栽培場所からはみ出していたフキを10数本移植しておいた。なお、ここも有機肥料を敷き込んだ慣行農法とした。そうしたところ、生育期にはほとんど日が当たらず、真夏には西日だけが当たるという、条件の悪い場所であったから、ミョウガ同様に生育はとんと悪く、細いものばかりで食用にならなかった。
 これではだめだから、2020年晩秋に、一部残してあった垣根の淵(金柑の木で陰になる部分)と柿の木の下は従前から成績がいいから、スペースが確保できる柿の木の下に可能なかぎり再移植した。
 フキ栽培は、新たに設けた場所より前から一人生えしていた場所のほうが育ちがいいことが分かり、柿の木の下を重点場所にすることとした。なお、この場所には以前に草木灰が余ったら適当にばら蒔いたことがあったが、2020年1月に米糠をばら撒き、また、雑草抑えに休耕田の枯草を株周りにたっぷり敷き込んでおいた。その後も雑草抑えに枯草を敷くなど、多少の手を加えることとした。
 これによって、従前より若干太いフキが収穫できるようになった。今後とも若干の施肥をすることとしよう。
 2021年は、2020年1月の米糠のせいか、より太くなった感がする。
 そして、2022年、その後も鶏糞など若干の施肥をしたことにより、地下茎が伸びに伸び、フキの群落がはっきりと大きくなった。
 
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ニラを半日陰で永年自然栽培(無肥料を止めて有機肥料をばら撒き) [自然農法:ニラ]

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培について、今までの取り組み状況や今後の計画を記すこととする。  

 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」をご紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 さて、小生のこれまでの取り組みであるが、慣行農法であっても日の当たり加減というものも重要なファクターになることを思い知った。日陰がいいものがけっこうあるし、半日陰がいいものもある。それを紹介しよう。
 薬味として利用するミョウガ、ミツバ、青シソは、垣根の淵や隣接民家の北隣なり、畑の隅なり、柿の木の下なりで随分昔から放置したままだが、毎年芽を吹き、一人生えしてくれていた。フキやニラも同様である。そして、ショウガも半日陰を好む。

 さて、ニラであるが、これも半日陰のほうが都合がいいようだ。たぶん葉が柔らかくなるのであろう。
 2014年にニラの種を買って日向で栽培するも、成績は悪かった。一方、一人生えしていたニラも移植して並べて栽培したら、こちらのほうが成績が良かった。
 2016年10月に栽培場所を変え、畑の一角から、しだれ梅の枝先でちょうど隠れる辺りに、従前からのニラだけを移植し、有機肥料を敷き込んだ慣行農法をしたところ、ここは雑草の生え方が少なく、かつ、好成績が得られた。
 ここは木漏れ日がせいぜい数時間射す程度の場所で、かなりの日陰だ。2年目以降は無肥料自然栽培にに切り替え、雑草防止のために籾殻を時折被せるも、植えっ放しで毎年ニラを何度も刈り取ってきた。
 ところが、3年も経つと、当初にくらべて少々痩せてきた感がする。そこで、無肥料栽培はあきらめて、2020年1月に籾殻の上にだが米糠を撒き、6月には同様にして牛糞堆肥を撒いた。そして、2021年2月には鶏糞を少々撒いた。それが効いてきたのか、2021年4月のニラ収獲時には、葉っぱが多少大きくなり、5月の収穫では明らかに大きく、また厚くなった。
 なお、しだれ梅の枝先でちょうど隠れる、このニラ栽培場は、元々雑草が生えにくい場所だからなのか、籾殻をけっこう分厚く被せているからなのか、雑草があまり生えないから助かっている。
 定期的にニラを収穫するときに小々の雑草を先に引き抜いてからニラを皆伐するという方法をとっており、4月から毎月1回、11月まで収穫できている。実に楽できるニラ栽培だ。
 ところが、月1回のペースで収獲していると、だんだん細いニラになっていく。そこで、気まぐれ的ではあるが、2021年は夏に米糠、晩秋に施肥(鶏糞、種粕、苦土石灰)しておいた。以後、このように時折施肥しよう。
 その結果、2022年は4月5月と良質のニラが収穫できた。

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自然農法:果樹周りの半日陰でジャガイモの自然農法 [自然農法:ジャガイモ]

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培をいろいろ目論むこととしたが、ジャガイモも新たに取り組むこととした。
 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」を紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 ところで、より良い作物にするには、やはり土壌細菌の適正化をより図らねばならないであろう。そこで、2017年11月13日、柿の木の西淵と南淵をビッチュウで起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込んだ。そして、11月28日には、畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込みもした。
 なお、南西の角に桑の木を移設したから、将来的には、より日陰が多くなろう。

 福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)によると、果樹園でのジャガイモ栽培(野草化栽培)について次のように書かれている。
 ジャガイモは一度果樹園の中に植えておくと、その場所に毎年出来るようになって、地上を1、2メートルはって強大な生育をして、雑草にも負けないものである。…小芋だけを掘って…多少掘り残しておけば、種切れすることはない。
 野菜の野草化栽培は果樹園…とか空地利用が主目的であって、…多収を目指すと失敗しやすい…。それはたいてい病害虫の被害によるものである。…混植されて雑草とともに共存共栄させるという形になると、その被害はわずか…。
 野菜が出来ない所は雑草も出来ないのがふつうで、雑草の種類とその生長量を見れば、その場所が痩せているか、特別な欠点があるかもわかるものである。その欠点を自然に解消せられるような手段をとっておけば、案外巨大な繁茂した野菜を得ることができる。(引用ここまで)

 ということで、慣行農法では連作を避けねばならない(4、5年空けよ)とされているジャガイモを少々作付けし、同じ場所で永年栽培することにした。

<2018年産>
 初めての取り組みであり、2017年11月に中央の柿の木の淵(南、西)をビッチュウで軽く起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込み。そして、畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込む。なお、畝が若干小さい気がして、果樹園側からビッチュウで土を少々削り上げておいた。これで、下ごしらえは完了。
 2018年3月中旬に植え込む。5月下旬には順調に生育。6月中旬に収穫。中央の柿の木の南淵はほとんど日陰となったからだろう、散々な出来であった。柿の木の西淵は西日が当たり、1株に50~100g程度の芋が数個。なお南淵は1~2個。
 なお、小さな芋を掘った跡に埋め込んでおいたところ、10月には、雑草と競争しながら幾株かジャガイモが生育していた。ただし、生育は悪く、12月に掘ったところ、埋めた小さな種芋と同程度のものが2、3個できていただけで、全部処分。無収穫となった。
 柿の葉や枯草を埋め込みながらビッチュウで起こし、来春の畝づくりをしておいた。

<2019年産>
 2月に草木灰をどれだけか撒き、畝を少し大きく作り直しておいた。3月上旬に植え付け、6月には 昨年並みに地上部が茂ったが、無収穫の株がほとんどで、収穫量は種芋の量を若干上回った程度。連作障害か、無肥料の影響か、なんともお恥ずかしいかぎり。
 6月に掘り出したとき、小さな芋が残っていたのであろう、8月には芽が数株出て、10月にビッチュウで掘ったところ、各1、2個まあまあの芋がついていた。ただし、どれも小さな虫食いが幾つもあり、処分。

<2020年産>
 3連作目に向けて、2019年10月に土壌改良を行う。
 まずビッチュウで畝の土を両サイドに退け、凹地をさらにビッチュウで掘り、休耕田の枯草を2層に敷き込む。再び枯草を敷き、片側の土を被せ、また枯草を敷き、もう片側の土を被せる。最後に飛び出している枯草を、鍬で畝を整形しながら畝尻の土で覆う。これで枯草が何層にも入り、土壌細菌の餌となろう。再び休耕田の枯草を持ち込み、畝をすっぽり覆い、雑草抑えとする。
 3月初めに所定の場所に植え付け。3連作となる。生育はさほど良くない。6月中旬に収穫。去年より少しはましだが不作で、小芋が多い。種芋の2倍量の収量に過ぎない。なお、初栽培した東の柿の木の南側も不作であった。

<2021年産>
 2020年11月に来季に向けて、柿の木周りは酸性土壌になってはいまいかと思い、それを改善するために苦土石灰(牡蠣殻粉末がなかったので)を振り、刻み藁を撒いて、ビッチュウで畝幅を拡張しながら起こし、どれだけか刻み藁をすき込んだ。
 2月末に所定の場所に植え付け、4月初めに発芽しだした。しかし、その後の生育は良くなく、6月上旬には大半が枯れてきて、収穫したところ、昨年と同程度で、種芋の2倍量の収量に過ぎない。なんとも寂しい限り。

2022年産
 2021年11月に来季に向けて中央の柿の木の南淵の土壌改良を行う。籾殻が大量に入手でき、まず籾殻をビッチュウで耕しながらすき込む。日を改めて再度行い、これで随分と籾殻が入ったが、加えて刻み藁も後日すき込む。なお、東の柿の木の南淵は昨年ショウガを栽培したが、ここもジャガイモとし、ここには十分に籾殻が入っているし、ショウガもよく出来た。
 その結果、中央の柿の木の南淵は種芋を畝に並べただけで植え付けを忘れ、1週間後に知って植え付けたため、不発芽やか弱く生育しただけでほとんど無収穫に終わった。新たな栽培地(東の柿の木)は生育も良く期待されたが、種芋の2倍量の収量程度で終ってしまった。
 不作の原因は、生育期に柿の木の葉でほとんど日が当たらなくなるからではなかろうか。

 なお、昨年、小芋を放置しておいた中央の柿の木の西淵で2株育ったが、ほとんど無収穫であった。こうしたことから、うちの柿の木周りでのジャガイモの自然栽培は不可能と感じ、敗北宣言し、来年以降は栽培をあきらめることにした。

 
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