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ニラを半日陰で永年自然栽培(無肥料を止めて有機肥料をばら撒き) [自然農法:ニラ]

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培について、今までの取り組み状況や今後の計画を記すこととする。  

 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」をご紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 さて、小生のこれまでの取り組みであるが、慣行農法であっても日の当たり加減というものも重要なファクターになることを思い知った。日陰がいいものがけっこうあるし、半日陰がいいものもある。それを紹介しよう。
 薬味として利用するミョウガ、ミツバ、青シソは、垣根の淵や隣接民家の北隣なり、畑の隅なり、柿の木の下なりで随分昔から放置したままだが、毎年芽を吹き、一人生えしてくれていた。フキやニラも同様である。そして、ショウガも半日陰を好む。

 さて、ニラであるが、これも半日陰のほうが都合がいいようだ。たぶん葉が柔らかくなるのであろう。
 2014年にニラの種を買って日向で栽培するも、成績は悪かった。一方、一人生えしていたニラも移植して並べて栽培したら、こちらのほうが成績が良かった。
 2016年10月に栽培場所を変え、畑の一角から、しだれ梅の枝先でちょうど隠れる辺りに、従前からのニラだけを移植し、有機肥料を敷き込んだ慣行農法をしたところ、ここは雑草の生え方が少なく、かつ、好成績が得られた。
 ここは木漏れ日がせいぜい数時間射す程度の場所で、かなりの日陰だ。2年目以降は無肥料自然栽培にに切り替え、雑草防止のために籾殻を時折被せるも、植えっ放しで毎年ニラを何度も刈り取ってきた。
 ところが、3年も経つと、当初にくらべて少々痩せてきた感がする。そこで、無肥料栽培はあきらめて、2020年1月に籾殻の上にだが米糠を撒き、6月には同様にして牛糞堆肥を撒いた。そして、2021年2月には鶏糞を少々撒いた。それが効いてきたのか、2021年4月のニラ収獲時には、葉っぱが多少大きくなり、5月の収穫では明らかに大きく、また厚くなった。
 なお、しだれ梅の枝先でちょうど隠れる、このニラ栽培場は、元々雑草が生えにくい場所だからなのか、籾殻をけっこう分厚く被せているからなのか、雑草があまり生えないから助かっている。
 定期的にニラを収穫するときに小々の雑草を先に引き抜いてからニラを皆伐するという方法をとっており、4月から毎月1回、11月まで収穫できている。実に楽できるニラ栽培だ。
 ところが、月1回のペースで収獲していると、だんだん細いニラになっていく。そこで、気まぐれ的ではあるが、2021年は夏に米糠、晩秋に施肥(鶏糞、種粕、苦土石灰)しておいた。以後、このように時折施肥しよう。
 その結果、2022年は4月5月と良質のニラが収穫できた。

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自然農法:果樹周りの半日陰でジャガイモの自然農法 [自然農法:ジャガイモ]

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培をいろいろ目論むこととしたが、ジャガイモも新たに取り組むこととした。
 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」を紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 ところで、より良い作物にするには、やはり土壌細菌の適正化をより図らねばならないであろう。そこで、2017年11月13日、柿の木の西淵と南淵をビッチュウで起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込んだ。そして、11月28日には、畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込みもした。
 なお、南西の角に桑の木を移設したから、将来的には、より日陰が多くなろう。

 福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)によると、果樹園でのジャガイモ栽培(野草化栽培)について次のように書かれている。
 ジャガイモは一度果樹園の中に植えておくと、その場所に毎年出来るようになって、地上を1、2メートルはって強大な生育をして、雑草にも負けないものである。…小芋だけを掘って…多少掘り残しておけば、種切れすることはない。
 野菜の野草化栽培は果樹園…とか空地利用が主目的であって、…多収を目指すと失敗しやすい…。それはたいてい病害虫の被害によるものである。…混植されて雑草とともに共存共栄させるという形になると、その被害はわずか…。
 野菜が出来ない所は雑草も出来ないのがふつうで、雑草の種類とその生長量を見れば、その場所が痩せているか、特別な欠点があるかもわかるものである。その欠点を自然に解消せられるような手段をとっておけば、案外巨大な繁茂した野菜を得ることができる。(引用ここまで)

 ということで、慣行農法では連作を避けねばならない(4、5年空けよ)とされているジャガイモを少々作付けし、同じ場所で永年栽培することにした。

<2018年産>
 初めての取り組みであり、2017年11月に中央の柿の木の淵(南、西)をビッチュウで軽く起こし、枯草と藁を3段重ねで敷き込み。そして、畝をテボで少々崩し、手で刻み藁を混ぜ込む。なお、畝が若干小さい気がして、果樹園側からビッチュウで土を少々削り上げておいた。これで、下ごしらえは完了。
 2018年3月中旬に植え込む。5月下旬には順調に生育。6月中旬に収穫。中央の柿の木の南淵はほとんど日陰となったからだろう、散々な出来であった。柿の木の西淵は西日が当たり、1株に50~100g程度の芋が数個。なお南淵は1~2個。
 なお、小さな芋を掘った跡に埋め込んでおいたところ、10月には、雑草と競争しながら幾株かジャガイモが生育していた。ただし、生育は悪く、12月に掘ったところ、埋めた小さな種芋と同程度のものが2、3個できていただけで、全部処分。無収穫となった。
 柿の葉や枯草を埋め込みながらビッチュウで起こし、来春の畝づくりをしておいた。

<2019年産>
 2月に草木灰をどれだけか撒き、畝を少し大きく作り直しておいた。3月上旬に植え付け、6月には 昨年並みに地上部が茂ったが、無収穫の株がほとんどで、収穫量は種芋の量を若干上回った程度。連作障害か、無肥料の影響か、なんともお恥ずかしいかぎり。
 6月に掘り出したとき、小さな芋が残っていたのであろう、8月には芽が数株出て、10月にビッチュウで掘ったところ、各1、2個まあまあの芋がついていた。ただし、どれも小さな虫食いが幾つもあり、処分。

<2020年産>
 3連作目に向けて、2019年10月に土壌改良を行う。
 まずビッチュウで畝の土を両サイドに退け、凹地をさらにビッチュウで掘り、休耕田の枯草を2層に敷き込む。再び枯草を敷き、片側の土を被せ、また枯草を敷き、もう片側の土を被せる。最後に飛び出している枯草を、鍬で畝を整形しながら畝尻の土で覆う。これで枯草が何層にも入り、土壌細菌の餌となろう。再び休耕田の枯草を持ち込み、畝をすっぽり覆い、雑草抑えとする。
 3月初めに所定の場所に植え付け。3連作となる。生育はさほど良くない。6月中旬に収穫。去年より少しはましだが不作で、小芋が多い。種芋の2倍量の収量に過ぎない。なお、初栽培した東の柿の木の南側も不作であった。

<2021年産>
 2020年11月に来季に向けて、柿の木周りは酸性土壌になってはいまいかと思い、それを改善するために苦土石灰(牡蠣殻粉末がなかったので)を振り、刻み藁を撒いて、ビッチュウで畝幅を拡張しながら起こし、どれだけか刻み藁をすき込んだ。
 2月末に所定の場所に植え付け、4月初めに発芽しだした。しかし、その後の生育は良くなく、6月上旬には大半が枯れてきて、収穫したところ、昨年と同程度で、種芋の2倍量の収量に過ぎない。なんとも寂しい限り。

2022年産
 2021年11月に来季に向けて中央の柿の木の南淵の土壌改良を行う。籾殻が大量に入手でき、まず籾殻をビッチュウで耕しながらすき込む。日を改めて再度行い、これで随分と籾殻が入ったが、加えて刻み藁も後日すき込む。なお、東の柿の木の南淵は昨年ショウガを栽培したが、ここもジャガイモとし、ここには十分に籾殻が入っているし、ショウガもよく出来た。
 その結果、中央の柿の木の南淵は種芋を畝に並べただけで植え付けを忘れ、1週間後に知って植え付けたため、不発芽やか弱く生育しただけでほとんど無収穫に終わった。新たな栽培地(東の柿の木)は生育も良く期待されたが、種芋の2倍量の収量程度で終ってしまった。
 不作の原因は、生育期に柿の木の葉でほとんど日が当たらなくなるからではなかろうか。

 なお、昨年、小芋を放置しておいた中央の柿の木の西淵で2株育ったが、ほとんど無収穫であった。こうしたことから、うちの柿の木周りでのジャガイモの自然栽培は不可能と感じ、敗北宣言し、来年以降は栽培をあきらめることにした。

 
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自然農法:夏ニンジンを一毛作で連作・無肥料無農薬栽培 [自然農法:ニンジン]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは刻み藁であり、これでいくことにした。ネコブセンチュウ対策でも、けっこうな量を入れ込んだから、正解ではなかったろうかと、ひそかに思っている。

 「たんじゅん農」に出会う少し前(2016年晩秋から翌春)に、畑全体のネコブセンチュウ対策に取り組んだ。これは、場所によってはサツマイモにけっこうな被害が出ていて、ずっと畑全体で輪作していたから、空いた畝に順次、土壌改良菌剤と藁を入れ込んだところである。
 使用した土壌改良菌剤は、「粒状YKD」(線虫捕食菌、繊維分解菌を含有)と「バイオS5」(繊維分解菌、病原菌抑制菌を大量に含有)であり、「粒状YKD」の説明書に「稲藁をも分解し、一緒にすき込むとよい」とあり、そうした。また、1回の処置でネコブセンチュウは根絶できず、翌年、半量を同様にすき込むよう書かれていた。
 1回の処置で、どの程度の効果がでるか、2017年晩秋にサツマイモを掘ってみたところ、ほとんどその効果は感じなかった。また、「たんじゅん農」がうまくいけば、ネコブセンチュウもいなくなるとのことであるから、土壌改良菌剤の投入はこれまでとする。また、「百姓モドキの有機農法講座」に、“EM菌を1回だけ使う方法もあるが、よく知って使わないと逆効果となり、素人は手を出さないほうがいい”旨書かれていたから、なおさらである。「粒状YKD」と「バイオS5」が「EM菌」とどう違うのか知らないが、似たような感じがし、少々心配である。

 さて、2017年で6年目になったニンジン栽培だが、夏収穫を半畝、秋冬収穫を半畝、併せて1畝で輪作して栽培してきた。有機肥料・無農薬栽培だが、2017年は石灰窒素を加えた。そして、使い捨てカイロから取りだした酸化鉄を撒くことが多い。これは隣の各務原市が洪積台地でのニンジン栽培が盛んで、その土壌には鉄分が多いと思われるから、それに近づけようと目論んだことによる。
 なお、栽培種は初期にあれこれ試したところ、「野口のタネ」から入手した固定種の「春蒔五寸人参」がうちの畑に合っているようであり、ここ3年ほどは、これ1本にしている。

 2018年からは連作とし、無肥料とする。ニンジンは連作障害が若干出るから1年空けよと言われるが、あえて連作する。
 夏収穫半畝の跡は、10月にニンジンの残骸と枯草そしてたっぷりの刻み藁をすき込んである。秋冬ニンジンが終わったら、同様にすき込むことにしている。
 ニンジンの収穫末期には何本かは巨大なものになることが多いから、肥料過乗と思われ、残留肥料がけっこうありそうで、2018年は無肥料と言えども実質半施肥栽培ということになろう。そうしたことから2019年が本来の無肥料栽培ということになろう。

<2018年:無肥料・連作ともに1年目の夏ニンジン>
 秋冬ニンジンの収獲が1月に終わり、3月に夏収穫ニンジン場所も含めてニンジンの残骸と枯草そしてたっぷりの刻み藁をすき込んでおいた。これで1畝全体の下ごしらえ完了。
 4月11日に予定より10日ほど遅れて、1畝(11m)の4割ほどを使用して、夏収穫ニンジンの種蒔き。その後、概ね順調に生育してきた感がするが、例年7月上旬から収穫できるも、今年は7月末になっても、まだまだ細い。今年初めて連作したが、昨年の残留肥料があるだろうから肥料不足というより連作障害ということになろうか。
 8月に2回に分けて収穫したが、悲惨な状態。良品は数本で、例年なら大きすぎるものが何本もあったが今年は全くなし。くずっぽいもの半分、小さすぎるもの半分。
 10月に来季夏ニンジンの畝づくり。
 次のとおり三浦伸章「ガッテン農法」に基づき、硬盤くずしを行う。
 まず、テンワで畝間も含めて草叩きをし、若干の枯草とともに畝に削り上げる。次に、ビッチュウで表層15cm程度を削り、畝の西側に山積みする。次に、20cm程度の土を畝の東側に山積みする。これで窪みができ、スコップを差し込んで空気を入れ、10~15cm間隔で後退していく。これを往復し、硬盤くずしができた。休耕田から運んできた枯草を敷く。東側に山積みした土を半分入れ、再び枯草を敷き、残りの土を入れる。最後に西側に山積みした表層の土を戻す。
 これでもって畝の準備は終了とし、あとは来春に作付けを待つのみ。

<2019年:無肥料・連作ともに2年目の夏ニンジン>
 4月8日に種蒔きし、7月18日、少々早いが太そうなものを少々収穫。無肥料栽培は一般に生育速度が落ちるようであり、ニンジンも2週間ほど遅れる感がする。地盤改良したせいか、無肥料栽培1年目の昨年より成績がいい。
 その後、少しずつ収穫するも、なかなか太くならない。9月15日、残り全部を収穫。昨年より成績はいいものの、秋冬収獲ものに比べるとうんと出来は悪い。

<2020年:無肥料・連作ともに3年目の夏ニンジン>
 2019年11月に来年用の畝づくり。まず、枯れ草を隣畝のオクラ跡に退ける。小型ビッチュウで表土を数センチ削り、畝の両サイドへ。
 次に、刻み藁をばら撒き、スコップで畑起こしもどき(10~15cmピッチでスコップを差し込み、空気を入れ、土ほぐし)。このとき、刻み藁をどれだけか地中に入れ込めた。
 2020年3月26日に種蒔きし、8月3日に大きそうなものから半分弱を収穫。小振りだが、良品が多く、いい出来だ。8月17日に残ったニンジンのうち大きそうな10株ほどを収穫するも、やはり小さい。8月29日に残り全部収穫。20本ほど。いずれも小さい。
 昨年よりはやや良いが、物足りない。

<2021年:無肥料・連作ともに4年目の夏ニンジン>
 2020年9月に来年用の畝づくり。畝の南4割ほどをスコップで畑起こしもどきを行ない、牡蠣殻粉末を入れ込み。なお、2021年3月にも畑起こしもどきをしたが、このとき、まだ牡蠣殻粉末を入れ込んでいないと勘違いし、再び入れ込んでしまった。
 3月27日に種蒔きし、8月1日に初収穫するも、小振りだ。14日と28日に残りを収穫するが、より小ぶりのものばかり。昨年より出来が悪い結果となった。

<2022年:無肥料・連作ともに5年目の夏ニンジン>
 例年、連作ニンジン1畝の北側(6割ほど)を秋冬収穫用にしていたが、昨年、夏収穫ニンジンの後作としてブロッコリー&カリフラワーを栽培したので、夏収穫と秋冬収穫のニンジンの作付け位置を逆にした。
 そして、北側から中央部にかけて刻み藁をある程度深くまで入れ込むという土壌改良を実施(今年はここは夏収穫ニンジンの作付け)。中央から南側はブロッコリーなどを収穫後にスコップで畑起こしもどきを行っただけ。よって、今年の夏収獲ニンジンは土壌改良した場所となる。
 4月3日に種蒔き。 
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自然農法:秋冬ニンジンを一毛作で連作・無肥料無農薬栽培 [自然農法:ニンジン]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

 「百姓モドキの有機農法講座」には、「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは、廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは、廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは刻み藁であり、これでいくことにした。ネコブセンチュウ対策でも、けっこうな量を入れ込んだから、正解ではなかったろうかと、ひそかに思っている。

 「たんじゅん農」に出会う少し前(2016年晩秋から翌春)に、畑全体のネコブセンチュウ対策に取り組んだ。これは、場所によってはサツマイモにけっこうな被害が出ていて、ずっと畑全体で輪作していたから、空いた畝に順次、土壌改良菌剤と藁を入れ込んだところである。
 使用した土壌改良菌剤は、「粒状YKD」(線虫捕食菌、繊維分解菌を含有)と「バイオS5」(繊維分解菌、病原菌抑制菌を大量に含有)であり、「粒状YKD」の説明書に「稲藁をも分解し、一緒にすき込むとよい」とあり、そうした。また、1回の処置でネコブセンチュウは根絶できず、翌年、半量を同様にすき込むよう書かれていた。
 1回の処置で、どの程度の効果がでるか、2017年晩秋にサツマイモを掘ってみたところ、ほとんどその効果は感じなかった。また、「たんじゅん農」がうまくいけば、ネコブセンチュウもいなくなるとのことであるから、土壌改良菌剤の投入はこれまでとする。また、「百姓モドキの有機農法講座」に、“EM菌を1回だけ使う方法もあるが、よく知って使わないと逆効果となり、素人は手を出さないほうがいい”旨書かれていたから、なおさらである。「粒状YKD」と「バイオS5」が「EM菌」とどう違うのか知らないが、似たような感じがし、少々心配である。

 さて、2017年で6年目になったニンジン栽培だが、夏収穫を半畝、秋冬収穫を半畝、併せて1畝で輪作して栽培してきた。有機肥料・無農薬栽培だが、2017年は石灰窒素を加えた。そして、使い捨てカイロから取りだした酸化鉄を撒くことが多い。これは隣の各務原市が洪積台地でのニンジン栽培が盛んで、その土壌には鉄分が多いと思われるから、それに近づけようと目論んだことによる。
 なお、栽培種は初期にあれこれ試したところ、「野口のタネ」から入手した固定種の「春蒔五寸人参」がうちの畑に合っているようであり、ここ3年ほどは、これ1本にしている。

 2018年からは連作とし、無肥料とする。ニンジンは連作障害が若干出るから1年空けよと言われるが、あえて連作する。
 夏収穫半畝の跡は2017年10月にニンジンの残骸と枯草そしてたっぷりの刻み藁をすき込んだが、同様に秋冬ニンジンが終わった2018年1月にニンジンの残骸と枯草そしてたっぷりの刻み藁をすき込んでおいた。ここでともに連作することとし、無肥料とする。

 ニンジンの収穫末期には何本かは巨大なものになることが多いから、肥料過乗と思われ、残留肥料がけっこうありそうで、2018年は無肥料と言えども実質半施肥栽培ということになろう。そうしたことから2019年が本来の無肥料栽培ということになろう。

<2018年:無肥料・連作ともに1年目の秋冬ニンジン>
 7月1日に固定種「春蒔五寸人参」をばら蒔き。
 10月3日に試しに大きそうなもの3本を初収穫するも、まだ小さかった。10月15日に太そうなのを7本収穫したが、良品4本、短かすぎたり2股だったりで捨てたのが3本。無肥料のせいか若干色が薄い。ネコブセンチュウ被害はなし。例年より成育遅れが目立つが、葉っぱは青々と元気がいい。
 順次収穫し、2019年3月18日に最終収穫。昨年のような巨大なニンジンはなかったが、大半が十分な大きさに育ってくれた。前年作より若干細くなったが、無肥料・連作の初年度としては大成功である。

<2019年:無肥料・連作ともに2年目の秋冬ニンジン>
 3月に収穫終了後、畝起こしの代わりにスコップで「畝起こしもどき」(10~15cmピッチでスコップを差し込み、空気を入れ、土ほぐし)しておいたが、昨年のような刻み藁などのすき込みはせず、草叩きするだけにした。
 6月24日に種蒔き。順調に生育し、10月25日、太そうなもの(淵のほうが生育よし)を20本ほど収穫。不良は数本。昨年と同様に無肥料のせいか、若干色が薄い。ネコブセンチュウ被害はなし。出来は昨年並みの感がし、まずまず成功している。

<2020年:無肥料・連作ともに3年目の秋冬ニンジン>
 今年は土は全くいじらず、草叩きしただけで、6月27日に種蒔き。10月30日に、太そうなものを10本ほど収穫。良型は少なく、太短い。不良が数本あり、昨年より出来が悪い。その後の収穫も同様で、早々と1月末に収穫終了。
 作付けに当り、昨年と同様にあらかじめスコップで「畝起こしもどき」をしておく必要があったことであろう。

<2021年:無肥料・連作ともに4年目の秋冬ニンジン>
 今年はスコップで畑起こしもどきを行ない、牡蠣殻粉末粉末を入れ込み。6月28日に種蒔き。10月10月21日に太そうなのを選んで収穫しようとするも、全然見当たらず。1月初めに早々と収穫終了。昨年よりいっそう不作となった。

<2022年:無肥料・連作ともに5年目の秋冬ニンジン>
 例年、連作ニンジン1畝の北側(6割ほど)を秋冬収穫用にしていたが、昨年、夏収穫ニンジンの後作としてブロッコリー&カリフラワーを栽培したので、夏収穫と秋冬収穫のニンジンの作付け位置を逆にした。
 そして、北側から中央部にかけて刻み藁をある程度深くまで入れ込むという土壌改良を実施(今年はここは夏収穫ニンジンの作付け)。中央から南側はブロッコリーなどを収穫後にスコップで畑起こしもどきを行っただけ。よって、今年の秋冬収獲ニンジンは中央部が土壌改良した場所、南のほうは土壌改良せずの場所となる。
 7月3日に種蒔き。

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ショウガを半日陰で自然栽培 [自然農法:ショウガ]

 半日陰での自然栽培、これは「たんじゅん農」のやり方とは全く異なり、別物であるが、畑の日陰部分、垣根の淵、そして果樹園の中での栽培について、今までの取り組み状況や今後の計画を記すこととする。  

 別立てブログで、ある記事を投稿したところ、読者の方から「野人エッセイす」をご紹介いただいた。あまりに記事数が多く、どこに自然農法の詳細が記されているか、探すのに時間がかかったがやっとそれを見つけた。次のものである。
 協生農法 実践マニュアル2016年度版
 これも一つの自然農法として参考になろうと思っている。その基本は、福岡正信(著:無「Ⅲ」自然農法)のそれと同じと思われ、不耕起・無施肥・無農薬で雑草との共生であるが、より具体的に栽培方法が書かれている。
 そのなかで興味を引いたのは、「P.20 野菜は半日陰でよく育つ。果樹との混合栽培が望ましい。」というものであり、うちの果樹園でも取り入れたいと感じたところである。その部分を以下に抜粋する。
 <野菜はなぜ半日陰でよく育つ?>
 一般の常識に反して、無肥料状態では野菜は日向より半日陰でよく育つ。これは、野菜の原種がもともと他の植物との混生密生状態で進化し、樹木の半日陰などの適した光合成効率を進化させてきたことに由来する。
 野菜類中心の収穫をする場合、果樹は育っても2~3m高に収まるよう剪定し、…果樹については収穫が目的ではなく、野菜が育ちやすい環境づくりが優先である。果実の収穫は副産物と考える。
 果実中心の収穫をする場合、果樹を他種混生し大きく育ってしまってよい。野菜類は果樹園の下草として補助的に生産できる。(引用ここまで)

 さて、小生のこれまでの取り組みであるが、慣行農法であっても日の当たり加減というものも重要なファクターになることを思い知った。日陰がいいものがけっこうあるし、半日陰がいいものもある。それを紹介しよう。
 薬味として利用するミョウガ、ミツバ、青シソは、垣根の淵や隣接民家の北隣なり、畑の隅なり、柿の木の下なりで随分昔から放置したままだが、毎年芽を吹き、一人生えしてくれていた。フキやニラも同様である。そして、ショウガも半日陰を好む。

 さて、ショウガであるが、2016年から栽培に取り組む。最初の2年間は、里芋の株間での日陰栽培。2018・19年は半日陰での栽培を目論み、南隣り工場の際としたが、あまりに日当たりがなさすぎて条件が悪く、2020年からは柿の木(東)の枝先の下(前2年はチマサンチュ栽培)に変更したところ、うまくいった。
 なお、2018年からは無肥料栽培としている。

 ここでは、2020年から始めた柿の木の枝先の下(生育初期は木洩れ日が当たり、真夏には概ね陰となる)で始めたショウガの栽培について記すことにする。
 これまでずっと何も作付けしていなかったが、2018、19年に一毛作でチマサンチュを無肥料で栽培し、それが7月には収穫が終わり、その後は雑草が生えていた。
 4月になってから、無肥料栽培のため若干の土壌改良をする。
 畑起こしもどき(スコップを10cm間隔で差し込み、空気入れ、若干の土ほぐしにもなる)をしながら、牡蠣殻粉末と若干の枯草を入れ込む。なお、勘違いして、これを月初めと月末の2回行てしまった。ここは雑草が多く生え、草引きを何度かして、芽吹いたところで枯草や刻み藁で雑草抑え。
 なお、完全無肥料でいこうと考えていたが、木灰が手に入ったので適量散布。
 11月以降、順調に収穫できた。有機肥料での栽培経験は浅く、無肥料で豊作であったかどうかは分からないが、十分満足のいく収穫が得られた。
 残った半分以上のショウガは12月半ばに上部を刈り取り、むしろとビニールシートを掛けて越冬させ、4月初めに掘り出したのだが、3分の1は凍みていた。来年は保存法をもう少し工夫しよう。

 2021年は、5割ほど場所を広げ、昨年に引き続いて牡蠣殻粉末と刻み藁(昨年は枯草)をすき込み、畑起こしもどきは省略して、畝整形した。
 4月下旬に種ショウガ(普通の生姜1袋、大生姜1袋)を購入し植え付けたのだが、ちぎり分けてからすぐの植え付けにしたため、普通のショウガは大丈夫だったが、大ショウガが半分は腐ってしまった。11~12月に収穫したが、1株当たりの収穫量は昨年より若干落ちた感がする。

 2022年は場所を改め、中央の柿の木の北側(ずっと何も作付けしておらず、ドクダミとスギナが目立つ。夏は西日もほとんど当たらない。)に移した。その場所の土壌改良は必須で、10月から11月にかけて土起こしを繰り返し、籾殻を3回投入。そして11月末に刻み藁をすき込み、発酵を早めるためにビニールシートで覆う。柿の葉が落ちているからまずまず日光が当たり、シートの効果は少しはあったようだ。
 4月下旬に全体に苦土石灰と牡蠣殻粉末をばら撒き、小型ビッチュウではつって混ぜ込む。その5日後に大生姜(今回は切り口をよく乾かす)を植え付け。
 なお、ここだけでは種が余るから、種8個は須賀前に畑の紫ナスの株間(けっこう日陰となる)でも栽培することとした。

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