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自然農法:ハクサイをカボチャとの二毛作で連作・無肥料(21年から減肥料)無農薬栽培 [自然農法:ハクサイ]

 このブログ「チャレンジ自然農法」は、2017年春に知った「たんじゅん農」(=炭素循環農法)を主な拠りどころとしています。その「たんじゅん農」の詳細は、サイト「百姓モドキの有機農法講座」 http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html をご覧ください。
 なお、「たんじゅん農」の概要と、その後に知った河名秀郎さんが勧めておられる無肥料・無農薬の「自然栽培」の概要については、このブログの最初の記事をご覧ください。
「たんじゅん農」との出会い、そして河名秀郎さんの「自然栽培との出会い」

「たんじゅん農」に出会う少し前(2016年晩秋から翌春)に、畑全体のネコブセンチュウ対策に取り組んだ。これは、場所によってはサツマイモにけっこうな被害が出ていて、ずっと畑全体で輪作していたから、空いた畝に順次、土壌改良菌剤と藁を入れ込んだところである。
 使用した土壌改良菌剤は、「粒状YKD」(線虫捕食菌、繊維分解菌を含有)と「バイオS5」(繊維分解菌、病原菌抑制菌を大量に含有)であり、「粒状YKD」の説明書に「稲藁をも分解し、一緒にすき込むとよい」とあり、そうした。また、1回の処置でネコブセンチュウは根絶できず、翌年、半量を同様にすき込むよう書かれていた。
 1回の処置で、どの程度の効果がでるか、2017年晩秋にサツマイモを掘ってみたところ、ほとんどその効果は感じなかった。また、「たんじゅん農」がうまくいけば、ネコブセンチュウもいなくなるとのことであるから、土壌改良菌剤の投入はこれまでとする。また、「百姓モドキの有機農法講座」に、“EM菌を1回だけ使う方法もあるが、よく知って使わないと逆効果となり、素人は手を出さないほうがいい”旨書かれていたから、なおさらである。「粒状YKD」と「バイオS5」が「EM菌」とどう違うのか知らないが、似たような感じがし、少々心配である。

 ところで、「百姓モドキの有機農法講座」には「窒素を多く含むものは絶対避けること。高炭素素材を入れ込むことがポイント」と書かれている。一番のおすすめは廃菌床(茸栽培の残渣)、ついでトウモロコシの残骸や麦藁などであり、稲藁もまずまず使える、となっている。うちでは廃菌床は容易には手に入らないし、トウモロコシも麦も栽培したことはないし、破砕機もない。たっぷり簡単に手に入るのは刻み藁であり、これでいくことにした。ネコブセンチュウ対策でもけっこうな量を入れ込んだから、正解ではなかったろうかと、ひそかに思っている。

 さて、ハクサイの栽培であるが、無肥料栽培に変更する前、2、3年、品種の選定がまずかったこともあって、有機肥料栽培であっても玉が巻かないなど不作に終わっていた。
 加えて、ハクサイとカボチャの二毛作で連作・無肥料無農薬栽培に挑戦したのだが、偶然にも、どちらも特に肥料を欲しがる野菜であり、当初は苦戦を強いられ、初期は微肥料で取り組むこととした。

<2017~18年冬作:ハクサイ>
 夏作のカボチャまで慣行農法で栽培(苦土石灰と有機肥料をはつり込み)してきた。
 しかし、今冬のハクサイ栽培からはカボチャとの二毛作とし、同じ畝で連作栽培することとし、無肥料で行うこととした。2017年9月初めにカボチャ跡の広幅畝をハクサイ用に使うこととし、まずは東法面を鍬で溝立てし、カボチャのツル、敷藁、雑草の枯れたものを手で軽く埋め込み、鍬で土寄せ。西法面も同様に措置。これらの枯草は肥料というよりも土壌細菌の餌となるもの。
 9月半ば過ぎには種蒔きして作ったハクサイのポット苗を定植。残留肥料が濃厚にあるだろうから生育も順調で青々と育った。ただし、天候不順と低温そして品種の選択が悪く、玉が巻かなかった。なお、玉が巻かないのは有機肥料栽培の前年も同様であった。

<(参考)2018年夏作:カボチャ>
 3月にハクサイの残骸を鎌で切り刻み、畝にばら撒き、刻み藁を若干ばら撒き、腐敗(発酵)を促すために、鍬で畝間から土を削って被せる。この作業手順により、かなり高畝となってしまった。
 カボチャ畝の西隣はエンドウ用の畝2畝であり、4月にその畝の位置を少々ずらす必要があって、カボチャ畝との間隔が少し広まった。そして、エンドウ畝で残土が出たので、カボチャ畝を少し西側に削り落とし、浮き出ている刻み藁やハクサイの残骸とともにその残土でもって埋め込んだ。これでカボチャ畝は幅広の適度な高さの畝となった。
 5月6日に購入苗(品種はロロン)を無肥料で13株作付けした。昨年に比べてツルの伸び方に勢いもないし、葉も元気さがない。8月になっても昨年とは生育がまるで違う。そして、昨年初めてロロンを栽培したときは1株に3個強の実が付いたが、今年は1株に1個(あるいはゼロ)と大幅に減ってしまった。8割の減収だ。
 カボチャは連作できるし、今年は5月と6月に雨が多くて湿気を嫌うカボチャではあるものの、これほど極端な生育不良にはならないであろう。やはり各段に肥料を欲しがるカボチャゆえ、無肥料がたたったからに違いない。

<2018~19年冬作:ハクサイ>
 8月に、広幅畝の中央と畝の両サイドに枯れたカボチャの残骸と枯草の埋め込み、そして、畑起こしもどき(スコップを差し込み、前方に軽く押し、隙間を作り、空気を入れる。後退しながら、約10~15cmピッチで順次行っていく。参照:三浦伸章「ガッテン農法」の一手法)を行った。
 まず、畝の中央を溝立てし、スコップで畝起こしもどきを行い、少々土が浮き上がったので、テンワでその土を両側に削り退けてから枯草などを埋め込んだ。次に、畝中央に枯草を埋め込んだ両側2列分をスコップで畝起こしもどきを行い、ハクサイを2列植えできるようにしておいた。
 8月26日に1列は種を直播し、1列は苗を育苗して後日定植するが、育苗苗の畝は有機肥料の少量施肥と施肥なしを半々にし、比較実験することとした。
 ところが、その後、今年は初期の虫食いが激しく、絶えた株がけっこうあり、予備苗を移植したり、追加ポット苗づくりを行なったりして、当初目論んだ比較実験はできなかった。
 こうしたことから、出遅れて生育が悪く、かなり不作となり、無肥料(あるいは少量施肥)の影響はよく分からない結果となった。

<(参考)2019年夏作:カボチャ>
 前作のハクサイ収穫後、畝の整備は特にせず、5月にカボチャの購入苗「ロロン」を10株定植。その後の生育具合は昨年並みに悪かったが、収穫量は昨年の倍となる。でも、有機肥料栽培時に比べれば、6割の減収と出来は悪い。
 昨季と今季のカボチャ栽培法に格別に違いはないのだが、今季は休耕田から持ち込んだ枯草を敷いた(昨年は何も敷かなかった)。カボチャの根は浅く広く伸びていっていたから、敷いた枯草はどれだけも分解されていそうになかったが、少しは分解し、それが栄養となって、収穫量が昨年の倍になったのかもしれない。

<2019~20年冬作:ハクサイ>
 カボチャも肥料を欲しがるが、ハクサイもそうだ。そこで、今季のハクサイは若干の施肥栽培とすることとした。白菜は2品種で各1列、計2列植えするから、その位置に鍬で溝立てし、バーク堆肥(1列約10mにバーク堆肥20kg)を撒き、手で軽く土と混ぜながら埋め戻し。次に、広幅畝の峰、両サイドに鍬で溝立てし、枯草を手で埋め戻し、畝が完成。
 9月8日に育苗したハクサイ苗(「松島新二号白菜」と「愛知白菜」)を定植。
 9月半ば過ぎから、けっこう虫に食われ、予備苗を欠損箇所に移植するも、一部歯抜けとなる。その後、しばらくして虫食いが止まったようで、まずまず順調に生育するも、玉は巻かず、不作に終わった。品種の選択が悪いのと減肥料栽培によるからだろう。

<(参考)2020年夏作:カボチャ>
 4月に畝全体をスコップで畑起こしもどきを行ないつつ、ハクサイの残骸や枯草をスコップを刺した時に生ずる隙間に小々押し込む。最後に、残っていた牡蠣殻粉末を土壌改良剤として地表に小々ばら撒く。(本当はスコッ刺した時に生ずる隙間に撒いたほうが良かったろうが)
 4月27日に購入した苗(ロロン)12株を植え付け。生育はここ2年と変化はなく、有機肥料栽培時と比べると貧相なものだ。出来は昨年並みと思われるが、今年は梅雨の長雨で腐りやすい。総収穫量は、大:14個(うち少々腐り2、腐り5)、小6個(うち未熟4)と不作に終わった。

<2020~21年冬作:ハクサイ>
 8月にカボチャの残骸や雑草は大半を隣の畝に退け、スコップで畑起こしもどきを行ない、牡蠣殻粉末をたっぷり入れ込み。
 玉が巻くのを期待して品種を入れ替え、種蒔きから苗づくりし、定植するも、今年はひどい虫食いに遭い、ほぼ全滅。そこで、遅掛けにハクサイ苗(随分と大きな苗で追い付きそう)を購入し、植え直しを行った。
 その結果、苗が良かったのだろう、ここ2年より成育は良く、12月下旬にビニール紐で鉢巻きをする必要はあったが、ちゃんと玉を巻いてくれた。有機肥料栽培時のようには大きな玉にはならなかったが、まずまず満足のいく成育となった。
 なお、無肥料のせいか、玉に虫が潜んでいるものは数少なかった。

<(参考)2021年夏作:カボチャ>
 今年のカボチャは、昨年までのロロン苗購入栽培に代えて、飛騨名物の「宿儺(すくなorすぐな)カボチャ」(高山市丹生川町特産の、見た目はヘチマのように長細い形をしたカボチャで高級品)を種蒔きから栽培することとし、ハクサイ終了後、スコップで畑起こしもどきを行なっておいた。

<2021~22年冬作:ハクサイ>
 8月8日に前作のカボチャを撤去し、草刈機で丁寧に草刈りしておいた。10日に畝の両サイドに鍬で溝を掘り、カボチャの残骸や枯草を埋め込んでおいた。11日にスコップで畑起こしもどきし、9月1日に炭灰を畝全体に散布。
 9月12日に苗を40株植え付け。今年は微肥料栽培とし、大きく穴を空け、炭の灰を軽く1握りと牛糞堆肥を両手でつかんで入れ、かき混ぜてから植え付け。牛糞堆肥の量は1株に0.5リットル弱程度入れ込み。
 炭灰はさほど効果はなかったと思うが、牛糞堆肥が利いたようで、今までよりずっと出来が良くなった。有機肥料栽培時とそれほど変わらぬ出来だ。


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