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10.8 今年はホウレンソウが好調になりそう [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 ホウレンソウの栽培は難しい。10年ほど前までは、小生が畝立てして、おふくろにバトンタッチし、おふくろが施肥や種蒔きして、毎年、ちゃんとしたホウレンソウが育っていた。そのコツは石灰窒素をたっぷり使うことのようであった。
 体が弱ったおふくろに代わって、小生が全部やるようになってからというもの、まともにホウレンソウが育ったことはほとんどない。苦土石灰は使うが、石灰窒素をはじめ化成肥料は一切使わず、有機肥料だけでの栽培である。
 どうやら、土壌のpH調整がうまくいっていなかったようだ。日本列島の土壌は火山性の岩石からできているがために、わりと酸性に傾いており、かつ、化学肥料の使用により、いっそう酸性に傾く。よって、苦土石灰(カルシウムとマグネシウムの水酸化物)を入れ込んで中和し、弱酸性状態の土壌にしないと野菜は栽培できない。
 酸性土壌を嫌う一番の横綱がホウレンソウであり、やはり石灰窒素もいるようで、下手をすると芽吹きもしない。芽吹いたとしても、ちっとも生長しない。
 さて、3年前から野菜全般、無肥料栽培に取り組み、ホウレンソウはここ2年、苦土石灰さえ使わず、栽培してみた。案の定、チョウ不作となった。
 なお、1年目、2年目ともに完全無肥料とはせず、アルカリ物質であり肥料にもなる草木灰を少々撒いてみたのだが、その効果はなかったようだ。
 そこで、3年目の今年は、前作の一部夏野菜もそうだが、大陸の土壌(石灰岩性土壌もけっこう混ざって酸性度が弱いと思われる)に近付けようと、蛎殻粉末を入れ込むことにした。蛎殻(かきがら)の成分は石灰岩とほとんど同質であり、少しずつ雨水に溶けていく。蛎殻粉末が何年で全部水に溶けるか分からないが、苦土石灰は1年もせず溶け切ってしまうのに対し、その何倍かゆっくり溶けるであろう。
 加えて、自宅を整理していて見つけた火鉢から木灰を取り出し、今年だけだがこれもホウレンソウの畝に入れてみた。こうすりゃ、土壌の酸性度はうんと改善されるだろう。
 そうしたところ、してやったり、である。ホウレンソウの出来はすこぶるいい。
 9月14日に種蒔きした第1弾を今日にも収穫したいくらいだが、まだ幾分小さいし、朝から雨だから、今日は見送るが、2、3日すればこの雨も上がり、そうしたところで、初収穫しよう。
 なお、1週間ごとに時差種蒔きし、第4弾まで作付けしてある。それら全てが順調だ。そうなると、夫婦2人ではとてもじゃないが食べきれない。どうしよう、といううれしい悲鳴。捕らぬ狸の皮算用とならなきゃいいが。
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9.23 十六豆の復活収穫がすごい [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 十六豆(十六ササゲ)、この生産が盛んなのは当地岐阜だけのようで、あまり一般的ではないが、けっこううまい。茹でておひたしにしたり、味噌和えにしたり、あるいは、卵とじにしたり、毎日食べても飽きない。
 いんげん豆をうーんと長くした、3、40センチくらいの、とても細長い豆で、種を自家採取し続けている固定種であるから、環境や土壌に完全に適応しており、安定した収穫が見込める。
 そして、いったん生り終わったようでも、しばし休憩してから復活することがあり、そうした年(2年に1回程度か)は思わぬ高収穫となる。
 長く収穫できるように、今年も2回に分けて時差栽培することとし、第2弾は8月6日から18日に収穫のピークとなった。8月末にはいったん収穫できなくなったが、樹勢は良く、生き生き元気で、しばらくして花もかなり付け出した。
 花が散れば、ごく小さな細い実が伸びてくるのだが、しかし、それが全然伸びてこない。十六豆の花が全部鳥に突かれて全く収穫できないことがあるとは聞いてはいるが、うちの畑でそうしたことは過去になかった。それが、今年初めてうちの畑でも起きたのだ。
 復活収穫を半ばあきらめていたのだが、そのうち下のほうの脇芽が伸びて、花をいっぱい付けだした。下のほうは、鳥が怖がってか、寄ってこないようで、花を食われず、実が付きだし、9月13日から毎日半束の収穫ができ、19日から毎日1束の収穫となった。復活のピークを迎えたのである。
 樹勢はまだまだ元気そのもの。上のほうも鳥が突くのが減ったようで、少しは実が伸びだしてきている。下のほうは依然として花も付き、実も伸びている。
 この分だと、少なくとも1週間は連日1束以上の収穫が期待できそうだ。夫婦2人では、とても食べきれるものではなく、今日の収穫分は2人のお客様に差し上げた。
 今年、絶好調の十六豆第2弾である。無肥料連作栽培3年目であるが、有機肥料栽培していたときより高収穫の感がする。うれしい。やっと無肥料連作栽培成功。
 十六豆だけを捉えて物言えば、そういうことになるが、無肥料連作栽培はなかなか難しい。3年目になってまずまずの収穫ができるようになったトマトやキュウリのような例があるが、ナスは不作も不作、オクラは年々悪くなってくる、といった状態で、悪戦苦闘させられている。
 ここは辛抱強く、土壌細菌が健全化するよう、どうすればいいか、あれこれ模索するなかから、良い方法を探し出していくしかない。
 その悩みも、また楽しい無肥料連作栽培である。



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6.26 野菜には好適土壌pHというものがあるそうなのだが [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 スギナが繁茂する土壌は酸性である、酸性にめっぽう弱いホウレンソウは酸性土壌では育たない。慣行農法(施肥栽培)では土壌は酸性化するから、それを中和するアルカリ剤・苦土石灰を撒かねばいかん。
 これは常識であり、ホウレンソウ以外の野菜にも好適土壌pHというものがあるそうなのだが、ホウレンソウのように過敏な野菜は少ないようである。例えば、トウモロコシは幅広いpHで育つ(一説には酸性に少しだけ弱い)と言われるし、サツマイモも酸性土壌にわりと強いと言われたりする。
 さて、土壌のpH値であるが、大陸に比べて、日本列島の場合は火山性岩石(酸性)から生じた土壌が多く、かつ、多雨により石灰岩(アルカリ性)から生じた土壌は水に溶けて失われ、酸性の強いものとなる。ちなみに日本の森林土壌のPh値は5前後のようであり、野菜は一般にpH6.0~6.5が好適土壌pHである。よって、自然のままの土壌では野菜は育ちにくいということになる。
 自然農法を目指し、無肥料栽培を始めて3年目の今年。まだまだうまくいっていない。失敗の原因の第1は、土壌の酸性度が強いのではないかと思うようになった。
 そこで、今季の夏野菜の作付けの前に、比較的酸性度の弱い大陸の土壌(石灰岩から生じた土壌がけっこう含まれる)に近付けようと、石灰岩の主成分である炭酸カルシウム(CaCO3=水にゆっくり溶かされ、アルカリ性を示す)、これを同等に含む牡蠣殻(かきがら)粉末を多くの畝に入れ込んでやった。
 そうしたら、夏野菜で真っ先に生育するキュウリの収穫がすでに始まっているが、明らかに育ちが良くなった。もっとも、従前の慣行農法(ただし、化学肥料は使わず有機肥料+苦土石灰)での栽培より、まだまだ落ちるが。
 そのキュウリは、どの程度酸性に弱いのか調べてみたら、どこも専門家集団の資料であるが、4つを見比べてみたところ、土壌pHに幅広く適応するというものがあれば、わりと酸性に強いというもの、逆にわりと弱いというもの、実にバラバラ。
 他の野菜についても、けっこうバラバラであり、あまりあてにならない。
 まあまあ共通するのは、酸性土壌に強いものとしてサツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、大根、カブ、ニンジン、イチゴ(pH5.0ないし5.5まで耐えられる)が挙げられる。で、うちの栽培状況はというと、別の不作の原因となる2つ(ジャガイモは連作をかなり嫌うにもかかわらず連作しているから出来が悪い、トウモロコシは肥料をめっぽう欲しがるから出来が悪い)を除いて、皆、わりと生育がいい。
 成育がいいこれらの作物には牡蠣殻粉末は入れておらず、わりと酸性度が高かろうが、耐えてくれているのであろう。有り難いことだ。
 逆に、酸性土壌に弱い野菜として共通して挙げられているのはホウレンソウ(好適土壌pH6.5~7.0)、これは皆が知る最右翼であるが、それに次ぐものとして、タマネギ、エンドウが挙げられるようだ。で、うちの栽培状況はというと、ホウレンソウはメチャ出来が悪かったし、タマネギも不作だが、エンドウはまずまず調子いい。
 昨秋のホウレンソウの種蒔きにあたり、その半分には即効性のアルカリ剤である草木灰をどれだけか撒いたが、気持ち生育が良かっただけで、やはり不作であったから、牡蠣殻粉末を今秋には再び入れ込まねばいかんだろう(前作の今季夏野菜には事前に牡蠣殻粉末を入れ込んであるが)。そして、タマネギにも牡蠣殻粉末を入れ、エンドウにも念のため牡蠣殻粉末を入れ込んだほうがよかろう。
 なんて考えていると、どこもかも牡蠣殻粉末をもっともっと入れなきゃいかんようになるが、“大陸土壌に近づけよう!”というのが、自然農法の成功への道になるかもしれん。
 あれこれ無肥料栽培や自然農法のテキストを読んでいるが、土壌に牡蠣殻粉末なり炭酸カルシウム剤を入れ込むことの是非は書かれていない。無肥料や自然にこだわり過ぎて土壌改良剤も敬遠しているような感がする。この考えを打破せねばいかんだろう。
 いずれにしても、うちの畑には牡蠣殻粉末の投入がベストと思われる。慣行農法のときと同じ程度の収穫が得られるまで当分の間、少しずつ牡蠣殻粉末を入れ込むことにしようじゃないか。きっと、これでもって無肥料栽培が成功するのでは。
 ワクワクする、手探り無肥料栽培そして自然農法です。

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6.7 明日キュウリが3本初収穫できる [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 ゴールデンウイークの初めに購入苗を植え付けたキュウリ第1弾、今日収穫しようかと思うも、ちょっと小さいから、我慢して明日収穫することとした。明日にはきっと程よい大きさに3本がなってくれよう。
 初生りを食す明日が来るのが今から楽しみである。
 ところで、たいていの野菜がそうだが、キュウリも無肥料栽培を始めて3年目となる。初年度は前作の冬野菜栽培の残留肥料(有機肥料のみ)があったのであろう、例年並みの収穫となった。
 しかし、2年目の昨年は、前作のホウレンソウ(これも無肥料栽培)はパッとしなかったし、後作のキュウリも生り始めの最初の頃はまずまずであったが、直ぐに息切れして不作に終わってしまった。やはり、肥料切れでキュウリに元気さがなかった。
 そして、3年目の今年、前作のホウレンソウは再びパッとしなかった。まだまだ土壌が改善されていないのであろう、まだまだ土壌細菌が適正な状態には程遠いと考えられる。土壌細菌が適正になれば無肥料で十分に育つというし、うまくいけば無肥料のほうが収穫量が多くなるというのであるが。
 そこで、今年のキュウリは「微肥料」栽培することとした。庭木の剪定くずなどを野焼きして作った草木灰がある程度あったので、キュウリを含めて夏野菜の半分ほどの畝には、その草木灰をたいした量ではないが、どれだけかを入れ込むことにした。
 そして、大半の夏野菜の畝に土壌改良剤として牡蠣殻粉末も入れ込むことにした。これは石灰の代わりである。慣行農法(化学肥料栽培)では土壌が酸性化するから、アルカリ質の石灰は必須のアイテムであり、有機肥料栽培とて石灰は必要となる。ただし、無肥料栽培で土壌細菌を増殖させるに、彼らには石灰は刺激が強すぎてよろしくない。遅効性の牡蠣殻粉末であれば彼らの邪魔にはならないというものである。
 草木灰と牡蠣殻粉末、この2つがどの程度効くか。今のところ、キュウリは昨年より元気がいいような気がする。これはスタートダッシュがいいだけで、昨年同様に直ぐに息切れしてしまうかもしれない。
 キュウリ君、今年は頑張ってくれ! 7月いっぱいジャンジャン収穫させてちょ!
 ひたすら祈るのみ。キュウリの神様、微肥料ですが、我にお恵みを。
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4.15 絹さやエンドウの収穫が順調に続いている [自然農法:雑感]

(別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」で投稿した記事で、チャレンジ自然農法に関するものは、このブログで再掲することにします。)

 毎年種取りを行ない、その種で栽培をずっと続けている絹さやエンドウ。11月初めに種蒔きし、ゴールデンウイーク頃に収穫ピークを迎え、5月末に垣根を壊して種を収穫する。これが通常のパターンで、近年は後作はなしとし、一毛作栽培としている。
 1畝約10mの作付けで、収穫ピーク時に高温が続くと連日大量に収穫せねばならないし、あっという間に終わってしまう。こうしたことから、露地栽培の専業農家は豊作貧乏になってしまい、あまり作付けしたがらない。よって絹さやエンドウは値段が高い。
 うちの場合は、ドカッと採れたら、食べ切れない分を当店のお客様に差し上げればいいから、1畝全部を絹さやエンドウとし、自家消費分の何倍も作付けしている。
 最近、大半の野菜を無肥料連作・無農薬栽培としているが、エンドウは連作を嫌う最右翼の野菜であり、数年は空けよという。よって、タマネギ2畝との組み合わせで、4年ローテーション(3年空ける)で栽培を始めた。今期が3年目である。
 無肥料栽培の初年度は種蒔きが遅れたうえに11月の異常低温で、年内の発芽がほとんどなく、大半を春蒔きとしたがために、チョウ不作となってしまった。
 無肥料栽培2年度目は、南半分はやはり生育が若干悪く、従前の半分ほどの収穫となったし、北半分は土壌条件が悪く(原因は生の野菜残渣の埋め込み)、前年度並みのチョウ不作となった。
(2019年5月2日撮影)
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 さて、3年度目の今期、前作はタマネギ無肥料連作の畝であり、土壌細菌が無肥料に馴染んでいようからと通常の生育が期待された。ところが、成育にかなりのムラが出てしまった。南半分は生育がパッとしないが、その隣4分の1ほどはものすごい生育であり、北寄り4分の1ほどは例年を少々下回る程度の成育。成育ムラの原因は全く不明である。
(2020年4月16日朝撮影)
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 今年は暖冬暖春であり、ずっとその傾向が続いているせいか、収獲時期が気温に影響を大きく受けるエンドウであるからして、例年よりずっと早く(2週間も早く)収穫が4月初めから始まり、隔日あるいは2日置いて毎回少しずつの収穫が続いている。生育の悪い箇所から収穫が始まったといったところだ。
 毎日のように絹さやエンドウを食しているが、そう食べられるものではなく、数日前についでがあったから娘に送ったし、今日はまずまずの量を息子夫婦に送ることができた。そして、その次は息子の嫁さんの実家だ。そうこうしていると、きっと大量に収穫せねばならない時期がやってこよう。なんせ北半分は今、花盛りだからだ。
 今年の収穫量は例年並みは望めないものの、6割ぐらいにはなりそうだ。無肥料栽培まずまず成功といった状況になりそう。よしよし。
 それにしても、成育にかようなムラが出たのはどういうことか? まだまだ残留肥料があったりして土壌条件が適正化されていないのだろうか。手探りの無肥料栽培ゆえ、一筋縄ではいかない難しさがある。来期は前作がタマネギ2年連作の後でカブ・大根を栽培した畝での作付けとなるが、無肥料栽培が成功するかどうか、今からワクワクする。

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